「引用リツイート」したら弁護士からDMが…「ちゃんとした情報だと思っていた」30代男性がハマった落とし穴
「チケットをまとめて買ってくれると言ったから支払ったのにいつまで経ってもこない」「副業コンサルの無料モニターと紹介されたのに、蓋を開けると高額商材のゴリ押しだった」など、SNS上では日々様々なトラブルを耳にする。
どこまで相手を信じるか、線引きを誤ると思わぬ災難がやってくることもあるので注意が必要だ。カメラ好きな田中雄大さん(仮名・35歳)は過去に人間不信になってしまうほどの出来事があったという。
「僕は写真を撮るのが趣味で、日々撮った写真をSNSにアップしています。フォロワーはそんなに多くないですが、カメラが好きな仲間たちと繋がってささやかな交流を楽しんでいるんです」
ある日、SNSをぼんやりと眺めていると田中さんは気になる投稿を見つけたそうだ。
「それはセクハラを注意喚起するものでした。モデル志望の若い女性にいやらしいメッセージが送られてきたという内容で、被害者の友達らしき男性が『友達がセクハラ被害を受けた! こいつには要注意』といった感じで投稿していました」
セクハラをした人物の名は投稿の文面には書かれていなかったものの、二人のやりとりがわかるDMのスクリーンショットの画像付き。その画像を見ればアカウント名がわかる状態だったという。
この投稿をみて田中さんは「これはひどい」と感じ、引用リツイートで拡散したそうだ。しかし、突如送られてきたDMを見て思わず仰天することになる。
「今でも思い出したくないのですが……。ある日、セクハラをした男性の代理の弁護士を名乗る人から突然DMで連絡がきました。不確実な情報の拡散は名誉毀損になるということで、僕は裁判で訴えられたんです」
なんと、良かれと思って拡散したことが逆に訴えられてしまう羽目になってしまう。
「今までこんなことはなかったので、DMが来た時は心臓がドキッとしました。引用する際に僕も熱が入ってしまったところはあります。でも、僕は拡散した内容はちゃんとした情報だと思っていたんです。投稿者は仲良くなり始めたフォロワーさんで、その時は怪しい人には見えなくて。一方セクハラを疑われた男性は界隈の中では評判がよくなく、近づかない方がいい要注意人物と言われていた人でした。火のないところに煙は立ちませんからね」
田中さんが拡散した時は既に30件ほどがリツイートされており、真実味がある投稿の内容と拡散の数をみて田中さんは疑うことなく素直に信じてしまったのだ。
適切な距離感でSNSを活用していたのだが…
「セクハラの注意喚起投稿」を拡散した結果…
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下北沢に住む32歳。趣味はポーカーとサウナ、ホラー映画鑑賞。広告代理店・制作会社を経てフリーランスのブロガー兼ライターに。婚活ブログ『アラサー女の婚活談義』と生きることをテーマにした『IKIRU.』を運営中。体験談の執筆を得意としている。X(旧Twitter):@IKIRUwithfun
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