高齢者が高齢者をカモに悪徳商法営業している

超高齢化社会とともに、増え続ける高齢犯罪者。手を染める犯罪もドラッグの運び屋や闇金、闇名簿作成と広がりを見せ、集団化しているというのだ。カネのある高齢者を騙し、喰い物にする高齢犯罪者たち。真面目に生きてきたにもかかわらず、彼らはなぜ犯罪に走ってしまうのか? その手口とともに、闇老人急増の実態を追った!

【悪徳商法営業マン】

高齢者を油断させるため営業マンとして高額な商品を押し売りする!


 高齢者宅を狙い、飛び込み営業。高額の耐震リフォームや屋根裏・床下診断、シロアリ駆除や床下換気扇の設置などを押し売る悪徳訪問業者は、一向に減る気配を見せない。そんななか、悪徳商法の営業マンに退職後の団塊世代が続々と「再雇用」されているというのだ。

「この業界は、もともと体力と押しの強さが勝負と言われてきましたが、団塊世代の営業マンは騙す側の高齢者と年齢も近く、若い営業マンとツーマンセル(2人1組)で回らせることで大きな成約率を出すことがわかってきた」とは、悪徳訪問リフォーム会社社員のT。採用される団塊世代の営業マンは、退職まで犯罪歴などもなかった低所得や早期退職のサラリーマンなどが多い。

「働く気は満々なんだけど、シルバー人材センターで求人を斡旋してもらう年齢でもないし、そんなところじゃ大して稼げない。暇を持て余して飲み屋にいるところをスカウトされて、業界に入るなんて人もいますよ」

 営業経験のない人も多いため、基本的には”飛び込み”は若手が担当。高齢者はその後の詐欺トークで活躍するという。

「さすがに人生経験は豊富なので、トークはうまい。それに同世代だから話も合うんですよね。そこに付け込んで、耐震補強などの契約を取れた高齢者宅に、布団や浄水器、高額の地デジチューナーを次々と売りつける、『システム訪販』と呼ばれる手口を仕掛けるんです。訪販に入った先で『こんな押し売りに遭った』と言われれば、その商品を安く買い取ってあげる代わりに『ウチの商品を……』なんてこともするんです。罪悪感よりは、定年後に再び一線でカネを稼いでるって喜びを感じる人が多い。それまで真面目に働いても稼げなかった人ほど、ハマるんですよね」

 だが、真の問題は高齢者がこうした営業を続けるうちに、本当の裏稼業の誘いを受け、徐々に違法性の高い仕事をするようになること。Tいわく「訪問営業は裏稼業の入り口にすぎない」と言う。

「具体的には、自宅に眠る宝飾品の金含有率などをその場で鑑定し、安く買い叩く『買い取り詐欺』の営業や、代引き詐欺の実行員(右ページ下コラム参照)など。高齢者であることを逆利用して、シルバー人材センターの職員と騙り、庭木の剪定代などを前金で請求して逃げるという手口などもある。ここまで来ると、もう歯止めは利かないですね」

― 犯罪集団化する[(闇)老人]が急増中【4】 ―




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