日経平均株価は先物では動かない?

たまには当たるも八卦当たらぬも八卦の相場予想ではなく、金融の勉強でもしましょう。今回は、指数裁定取引を解説して、巷で多くの人が誤解している、「日経平均先物で日経平均株価を簡単に操作できるかどうか」について考えてみましょう

◆日経平均株価は先物で簡単に動かせるのか?【後編】
(人気ブログ「金融日記」管理人 藤沢数希氏)

⇒【前編】はコチラ

◆先物で現物は操作できるのか?

 225銘柄をトレードするのは大変で(その大変さが裁定業者の儲けの源泉)、マクロの方向に賭けるヘッジファンドは先物を使うので、先物が現物を引っ張ることが多いです。しかし、先物の板の薄さを利用して価格を動かせるということはなく、価格差ができれば自動的に証券会社のコンピュータがどんどん注文を入れてくるので、先物も現物も価格へのインパクトという点では同じなのです。

 もし先物を使って日経平均が簡単に操作できるなら、現物バスケットを100億円買って、先物10億円ぐらいで釣り上げて現物を売り抜く、という戦略でどれだけでも儲かっちゃいますよね。

 日経平均自体が一部の銘柄にウエイトが集中していて、そもそも動きやすい指数であるのは問題なのですが、それは先物とはまた別の話です。

【今週の数字】
日経平均株価におけるファーストリテイリングのウエイト
10%
日経平均は、大きなウエイトを占めている銘柄があるので、一部の個別銘柄の値動きで簡単に全体が動いてしまう

先物

日経平均は225銘柄から構成される指数であるが、銀行株の比率が小さく、任天堂も入っていない。(みなし額面換算の)株価単純平均なので、これらの値がさ株5銘柄で全体の25%を超えるウエイトを占めている。ただし、2013年7月5日時点のウエイト

【藤沢数希氏】
欧米の研究機関にて計算科学、理論物理学の分野で博士号を取得。その後、外資系投資銀行に転身。主宰するブログ「金融日記」は月間100万PV、ツイッターのフォロワーは8万人に及ぶ。最新刊『外資系金融の終わり』(ダイヤモンド社)が発売中

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