更新日:2014年01月15日 09:02

日本経済が再び世界を席巻する日はくるか?

今年の日本経済がどうなっていくか気になるところ。昨年はアベノミクスが世の中を賑わせたが、今年、日本に好材料を与えてくれるのは実はアメリカなのだとぐっちーさんは語った。 ◆アメリカ大復活で日本経済はイチバン恩恵を受けられます【後編】
(現役金融マン ぐっちーさん)
⇒【前編】「アメリカ経済復活で日本は最大限の恩恵あり」はコチラ  さらにアメリカは先進国で唯一労働人口が増加する国です。日本と異なり、どんどん労働人口が増えていきますから、ますます消費者が増えてくるということです。  例えば、日本では高齢化により、住宅取得の必要がある人は減少の一途をたどる運命にあります。しかし、アメリカは放っておいても住宅取得ニーズがいくらでも出てくる。当然それに伴って住宅投資が増え、それに関連する消費関連の数字も伸びていくことになります。労働人口というのは結構重要なのです。  そういう意味で言うとアメリカが成長を続けていくなか、そのメリットを一身に受ける国はどこか……と言えばそれは日本です。確かに韓国や中国のテレビが日本製品を駆逐したように見えるかもしれませんが、これらの労働集約産業はいずれ労働賃金の安い国に取って代わられるのは必然。  今は韓国かもしれませんが、日本もそうだったように、そのうちもっと労働賃金の安いバングラデシュやインド、アフリカに追い抜かれる運命にあります。日本は先にそういう経験をしたおかげで「メイド イン ジャパンは安心」という信頼感をアメリカ市場で勝ち得た。その結果、アメリカ経済の復活でイチバンの恩恵を受けるのが日本だと考えられます。さらに言えば和食に代表される日本の「ソフトパワー」も見逃せません。メジャーリーグを見ても、料理界を見ても、世界を席巻しているのはまさに日本のソフトパワー。  アメリカ経済の復活のしっぽに乗るのも決して悪くありませんね。 【今週の数字】 アメリカ雇用者増数のアベレージペース(’13年12月現在) 月間20万人 ペースが弱まらなければ、’14年3~4月頃にはリーマンショック以前の雇用者数に達する。もっと厳密に計算していっても、6月には達成するという見通しも立っている
雇用者数

雇用者数ピーク時からの推移を表したグラフ。ワーストケースでも、'15年9月には'07年の水準に戻る計算

【選者】現役金融マン ぐっちーさん ウォール街で20年生きてきたノウハウからブログを執筆するアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している 図版/ミューズグラフィック
おすすめ記事