WWEがターナー・グループとWCWを提訴――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第228回(1996年編)
“元ディーゼル”ケビン・ナッシュと“元レーザー・ラモン”スコット・ホールのWCWデビューをテレビの画面で目撃したビンス・マクマホンとWWEのリアクションはすばやかった。
タイタン・スポーツ社(WWEの親会社=当時)は、1996年6月20日付でTBS(ターナー・ブロードキャスティング・システムズ)、WCW(ワールド・チャンピオンシップ・レスリング)、エリック・ビショフWCW副社長の3者(2法人と1個人)を商標法違反としてコネティカット州地方裁判所に提訴した。
訴状に記された告訴内容は以下の4件。
①ランハム法=米商標法に基づく不正競争違反(虚偽広告、紛らわしい商標・企業名などの使用、知的所有権の侵害、模造品の製造・販売、不当廉売などによって公衆を欺瞞し市場拡大をはかる行為)
②WWEの登録商標であるレーザー・ラモンに対する(特許権・版権などの)権利侵害
③コネティカット州法の不正競争防止法違反(テレビ番組内での虚偽広告、テレビ番組と有料電話番組でのタイタン・スポーツ社が倒産寸前という虚偽の風説の流布)
④名誉毀損と不当な中傷(2月12日放送分の“WCWマンデー・ナイトロ”番組内=生中継で停電が起きたさい、番組司会者エリック・ビショフが「WWEのしわざだ」と発言)。
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