「ランキング」は使い方次第でやる気にもつながる
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第107回
先日、友人からライブ配信アプリSHOWROOMの仕組みについて話を聞きました。彼から話を聞くまでは、ただ「リスナーに向けてライブ配信を行う」だけのサービスだと思っていましたが、実際はもっと複雑な仕組みで多くのリスナーを集めていることを知りました。
SHOWROOMでは「ランキングイベント」という、配信者が一定期間中にどれだけポイントを獲得できるかを競うイベントがいくつも開かれています。このイベントは雑誌やテレビが協力していて、ランキング上位の配信者にはモデルデビューやアイドルデビューといった特典が与えられます。つまり、配信者同士が競い合う仕組みがあるということです。
ランキングイベントで配信者が競い合うポイントは、自分の配信のリスナーから獲得できます。ポイントには「コメント投稿」「無料ギフト」「有料ギフト」の三種類があり、このどれかを使ってリスナーは自分が推したい配信者を応援します。有料ギフトは他のライブ配信サービスでも存在する、いわゆる「投げ銭」です。
そしてリスナーにもポイントに応じた貢献度ランキングが用意されており、ランキング上位のリスナーには配信者から直筆の手紙や名前入りの写真といったお返しがあります。つまり、リスナー同士にも競い合う仕組みがあるということです。
配信者には配信者用のランキングがあり、リスナーにはリスナー用のランキングがある。その二段構えの仕組みは「トップを目指す」という人間の性質に徹底しています。そうした仕組みが構築されていて、しかも大きな売り上げがでていることに驚かされました。
その友人はあるランキングイベントで、自分が推していた配信者に5万円ほど投げ銭をしたそうです。5万円というのはそれなりの金額ですが、「この配信者を勝たせたい、という一体感をリスナー同士で共有している空気があり、イベント終了後に後悔することも全くなかった」と話していました。言ってしまえばAKB総選挙と同じ仕組みですが、それだけランキングには人を駆り立てる強い力があるということなのだと思います。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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