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筋肉は貯金できる。一日6分で「一生モノの肉体」を手に入れる筋トレ術

 貯金と同じく、筋力を蓄えておくと体力低下に振り回されなくなると同時に、老後の寝たきり予防などの恩恵がある。ここでは一日数分でその効果を得られる貯め筋トレを紹介!
老化を防ぐ[貯め筋トレ]

写真はイメージです

体と脳が活性化する一日6分の貯め筋運動

 老化予防に欠かせないとして、いま注目されているのが「筋力を貯める」という概念だ。その基となる「貯筋R」という言葉の生みの親である福永哲夫氏は、約20年間にわたって日本人の体力について測定と研究を行ってきた。現在は、公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」とともに健康運動指導士を育成し「貯筋運動」を全国に広めている。  実は人間は20歳をピークに体力が落ちていくものだが、その原因は体を動かすエンジンとも言える筋肉の老化。それも部位によってそのスピードが異なるという。 「最も筋肉量が減少するのは腹筋、次に太もも前面の筋肉である大腿四頭筋。特に太ももの筋肉量は20歳で1.8kgあり、40代半ばまではそれでも緩やかな減少ですが、50歳以降は年1%の割合で減っていくことがわかっています」  腹筋と大腿四頭筋は「座る」「立つ」といった日常生活の中で最も重要な役割を担うメインマッスルだ。階段の昇降がキツい、よくつまずくといった傾向のある人は、これら2つの筋肉の減少が疑われる。例えば、「高齢となり風邪で寝込んだりすると、大腿四頭筋の筋肉量は2日で1%減少するとされ、筋肉量が少ないと風邪が回復しても起き上がれなくなる」という。そして、体重を支えられなくなり、つまずく→転倒→骨折→寝たきりという状況に陥るのだ。 「しかし貯筋をしておくと、老後資金があるのと同様、体力の衰えに翻弄されにくくなる。お金はよそから借りられても筋肉は借りられないので毎日の運動で蓄えていくしかありません。貯筋運動は一日2分もあれば費用も機械もいらず、いつでもどこでもできます」

貯筋で鍛えるべきなのは…?

 貯筋で鍛えるべき箇所は「おなか」「太もも」「ふくらはぎ」の3か所。そしてそれらの運動とともに毎日行うのが、日々変動する体重と胴囲の測定だ。 「『体重÷胴囲』で筋肉量の変化が体組成計よりも正確に割り出せます。答えが『1』になるのが理想ですが、通常は0.7~8で良い。貯筋がなく太っている人の最低ラインは0.5。3か月後にはかなり変化しているでしょう」  これらの運動のメリットは、老化予防だけにとどまらない。毎日貯め筋運動を行うことで、筋トレ自体の消費エネルギーが増加するだけでなく筋量が増え、筋肉を支える内臓諸器官の代謝を増加してダイエット効果ももたらす。 「また人間の体は脳・神経・筋肉がひとつのセットになっているため、筋肉を動かさないと脳が働かない仕組みになっているんです。筋肉を使うと脳の神経伝達物質が活性化されるので仕事の効率がよくなるだけでなく、認知機能低下予防にも役立ちます」 本記事では、各部分と効能別の貯め筋トレも紹介していく。
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おなかの貯め筋トレ
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表紙の人/ 亀梨和也

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