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「自分は経営者に向いてない」TikTok創業者、退任コメントが秀逸すぎたワケ

超一流は知っている「謙遜マウンティング」の有効性

「超一流の人物は謙虚である」と言われます。  しかし、謙虚にしているだけでは競争の激しいビジネス社会においては埋もれてしまいがちなのもまた事実。  その点、超一流のエリートは遠回しの「謙虚マウンティング」を自在に操ることによって、自身の謙虚さと優位性を人々の潜在意識下に埋め込むことに成功しています。  上記を踏まえ、本記事では皆さんにとってお手本となる国内外の超エリートによる模範的な「謙遜マウンティング事例」をご紹介させていただくことで、謙遜マウンティングの本質に迫っていきたいと思います。 ※「謙遜マウンティング」とは謙遜しているように見せかけて自身の優位性をさりげなくチラつかせる手法のこと。知的水準の高いエリート層の間で頻繁に用いられることが主な特徴である。

TikTok創業者「自分は経営者に向いてない」

TikTok まず紹介させていただきたいのは、ショートムービーアプリ「TikTok」を運営するバイトダンス創業者・張一鳴氏による「自分は経営者に向いていない」です。  2021年5月20日に従業員向けの手紙でCEOを退任することを発表した同氏ですが、注目すべきはその退任理由。驚くべきことに、張氏は「自分は経営者に向いてない」と述べているのです。 「社交的でなく研究肌で、ネットや読書、ぼーっとしていることを好む自分は、現在のステージのCEOに適していない」  30代で10兆円企業を創り上げた張氏が経営者として超一流であることに疑いの余地はありませんが、そんな圧倒的な実績を前にして「自分は経営者に向いていない」と言われてしまうと、世の中のほとんどの経営者は立場を失ってしまうような気がします。  ただ、どれだけ多くの社会的名声を得ようとも謙虚さを忘れない張氏の姿勢は多くのビジネスパーソンにとって見習う価値があるように思われます。
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「音楽を諦めさせたのは布袋寅泰とレベッカ」を読み解く
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「人間のあらゆる行動はマウンティング欲求によって支配されている」「マウンティングを制する者は人生を制する」を信条に、世の中に存在する様々なマウンティング事例を収集・分析し、情報発信を行う。ツイッターアカウント@mountingpolice

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