教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数37万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。３月には「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売される。そんな彼が『週刊SPA!』で１年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開！ 　LESSON 5で、僕が読者のみなさんに出した課題を覚えていますか？ 　7番アイアンや8番アイアンを持ち、ヒジから先だけを動かしてヘッドで円を描くように、体の正面でクラブをグルグルとひたすら高速で回すドリルです。 　おさらいをすると、ゴルフのスイングはグリップを支点とした手首からクラブヘッドにかけての「第一の振り子」と、首のつけ根を支点にした肩から腕にかけての「第二の振り子」というふたつの振り子が存在する、“二重振り子運動”で成り立っています。 【過去記事「Lesson05」を参照】⇒ゴルフスイングは「クラブを引き続ける」が正解。振ってはいけない 　冒頭のドリルは、この「第一振り子」の動きを体感するもの。実際にクラブを体の正面で高速回転させようとしたら、おのずとフェース面を左に旋回させるためにヒジから先の前腕を回す動きを取り入れているはずです。このフェースの旋回こそ、ボールを遠くへ真っすぐ飛ばすには必要不可欠な動き。また、高速で回転させ続けるにはグリップエンド方向に“引く”力も欠かせません。クラブを体のほうに引き続けることで、重心のコントロールがしやすくなるとともに、ヘッドにより大きな遠心力が働き、高速かつ安定してクラブを動かすことができるのです。