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YouTuberはリスクだらけ…動画配信ビジネス「UUUM」と「ANYCOLOR」の明暗

株価にも出ている動画配信事業への期待

UUUM

UUUMホームページより

 景気の悪い話の多い日本経済ですが、その中でも今後発展の可能性を秘めている業界もあります。その中のひとつが動画配信関連事業です。そして現在、動画配信関連事業の二大巨頭とも言えるのがANYCOLOR(エニーカラー)株式会社とUUUM(ウーム)株式会社です。  ANYCOLORは6月8日に東証グロースに上場。公開価格1530円の3.1倍にあたる4810円で初値をつけるなど、今後の成長に大きな期待が持たれています。一方のUUUMは東証マザーズ(当時)に2017年に上場。業界のパイオニアとも言える存在です。  話題が上がることが増えてきた動画配信事業ですが、どのような事業を展開していて、どのように収益を得ているのか、詳しくは知らないという人も多いのではないでしょうか。今回はANYCOLORとUUUMの違いに触れながら、動画配信関連事業の最新の動向をご紹介します。

似て非なるANYCOLORとUUUM

 同じ動画配信関連事業という枠組みですが、ANYCOLORとUUUMでは事業内容に大きな違いがあります。最もわかりやすい違いが「扱う対象」です。  ANYCOLORが手がけている最大事業がVTuber/バーチャルライバープロジェクト「にじさんじプロジェクト」です。  同社が設計した容姿・キャラクターの約150名のライバーが所属し、イベントやグッズ販売などの活動をしています。  一方のUUUMはHIKAKINやはじめしゃちょーなどのYoutuberが所属しており、Youtuberのマネジメント事務所という側面を強く持ちます。ANYCOLORはVTuber、UUUMはYoutuber、マネジメントする対象が設計されたキャラクターなのか、実際の人なのかという違いがまずあります。  しかし、この点は表面的な違いであり、事業内容をより深く見てみると二社のさらなる違いが見えてきます。  違いを深彫りしていくことで、ANYCOLORがUUUMという先駆者がありながら上場できた理由、そしてなぜ今後の成長に大きな期待が持たれているのか、つまりはANYCOLORの革新性がより鮮明になります。
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収益の生み出し方が全く違う
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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