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“綾瀬はるか主演作”の人気漫画家が明かす、地元で歩む“音声配信者”としてのキャリア

 YouTubeやTikTokの影響で、動画配信が当たり前の時代になった。そんななか、新たな選択肢として音声による発信に注目が集まっている。
ひうらさとる

人気漫画家・ひうらさとるさん

 そこで、音声プラットフォーム「Voicy」でパーソナリティとして活躍する、各界の著名人にインタビュー。これまでのキャリアを辿りながら、なぜ音声配信者として活動することになったのか、そのキッカケを紐解いていく。今回は、人気漫画家・ひうらさとるさん@marikosatoru)にインタビューを敢行した。

「ホタルノヒカリ」を描いたのは36歳の頃

ホタルノヒカリ

ひうらさとる『ホタルノヒカリ』(講談社コミックスKiss)

――綾瀬はるかさんで映像化もされた代表作「ホタルノヒカリ」が生まれたきっかけを教えてください。 ひうらさとる(以下、ひうら):「ホタルノヒカリ」を描いたのは36歳の頃でした。その頃の自分は、すごい売れたいという気持ちは少なくて、毎月家賃が払えて、毎日ちゃんとご飯が食べれればいいや、と思って連載をいくつか抱えて過ごしていました。メディアで売れるぞ!という気持ちもなかったので、マスに売れなくて悔しい気持ちも特になかったですね。  そんなふうに仕事をしている中で、たまたま周りの10歳下ぐらいの女の子たちと話をしていて、恋愛に興味がないことに気づいたんです。女子って恋愛が好きなものだと思い込んでいたんですが、その子たちは「彼氏欲しい!」みたいなことは言うけど「じゃあ誰か紹介しようか?」と、いざ進めると嫌がる。  もうこの子たちは恋愛が面倒なんだなあ、と感じました。そこから話を重ねていくうちに「恋愛に興味ない女子像」ができてきて、そこから主人公・蛍というキャラクターが出来上がりました。

男女で賛否両論の様子を見て「面白くなる」

ホタルノヒカリ

「ホタルノヒカリ」©ひうらさとる

――企画の話を編集者の方にされたとき、どんな反応をされましたか? ひうら:女性の編集者さんにはとても共感されましたけど、男性にはされなかったんですよね。「こんな女子いる!?」みたいな感じで(笑)。男女で賛否両論になったその様子を見て、これは面白くなるなと感じました。 ――「ホタルノヒカリ」が大ヒットされたことで、漫画家として何が変化はありましたか? ひうら:映像化したことで、より多くの人に認知してもらうことが出来て、自己紹介をしなくて良くなったことですかね。名刺代わりになる作品ができたという感じです。
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「干物女」現象、綾瀬はるかに感謝
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