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中古外車オーナーが苦心する「愛車のメンテナンス」。その一部始終

クルマが「ちょっと具合悪いかも」から良くなった事例

w140

筆者の愛車、ベンツのW140

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。    私は、腕時計とクルマが好きなのですが、それらにはメンテナンスが必要となります。腕時計の場合は、なにか問題があってもオーバーホールを行えば、しっかり完治する場合が多く、メンテナンスに対してユーザーが「考える」という部分は多くありません。  しかし、クルマについては、腕時計のようにシンプルにはいかず、特に古いクルマのユーザーは、交換部品の確保等に苦戦しているといえます。  そして、最も厄介なのは、バッチリ整備を行ったとしても、ユーザー視点ではまだ「動きが気持ち悪い」部分が残るというケースです。  そういった場合、点検しても異常箇所が見つからなければ、整備士としては「正常」と診断するのがセオリーな模様。どんなに腕が良い整備士でも、ユーザーが訴える「気持ち悪い」という箇所を特定するのは困難であるようで、そのような整備は基本おすすめされません。  気持ち悪い部分が残ると、結果的にユーザーはそのクルマが嫌になってしまい、売ってしまいたいと思うようになるといえます。  こういったケースは、「壊れていない」から点検しても「異常」とはならない一方、日々そのクルマに乗るユーザー目線では“とても気になる”という厄介な部分。おそらく「壊れかけ」ゆえの不具合なのでしょうが、悪さをしている箇所が完全に壊れてくれるまでは、整備士としても整備しづらいようなのです。  ということで今回は、私がこれまで経験した「動きが気持ち悪い」「ちょっと具合悪い」といったことの解決事例を紹介したいと思います。

アクセルオフでクルマが減速しない問題

 クルマは、アクセルを踏んだら進み、離したら減速するわけですが、車種によっては「減速感が強い/弱い」があるといえます。しかしながら、クルマによっては、異常ともいえるぐらい「減速しない」個体があるのです。  私が経験した最もひどい車両は、時速60km/h以下でアクセルオフしても全く減速しないという状態。約5kmに渡って信号が無い道が河川敷沿いにあったため、試しに時速40km/hでアクセルを離してみたところ、そのまま時速40km/hを保って5kmを完走してしましました。 普段から、街乗りで全く減速せず、ブレーキばかりになって乗りづらいと思っていたわけですが、平坦な道で5kmもアクセル踏まない状態で走り続けるのは、異常だといえます。  そのため、ディーラーに持っていき、1日預かってもらったのですが、結局原因は不明。試乗もしていただき、一般道のオーバーパスなどの下り坂で、車両が加速することは再現できたようなのですが、結局「このクルマは重いから、そうなるのは仕方がない」という返答でした。  ただ、ディーラーの説明は丁寧で、「治るかどうかは分かりませんが、スロットルボディを替えてみたらマシになるかも」とも伝えられます。その部品は高いから、ヤフオク等で買うと良いというアドバイスまでいただき、部品番号を教えてもらいました。後日、中古部品を買って付け替えてみたのですが、前より「マシ」にはなったものの、相変わらず“時速40km/hでアクセルオフ⇒ずっと40km/hキープ”という状態は変わりません。  次に怪しかった部分はエアマスセンサーだったのですが、ディーラーの回答としては、「清掃を行ったから交換しても意味ないかもしれません」というものでした。  ただ、その後エアマスセンサーを交換してみたところ、見事にアクセルオフで自然に減速する状態に変化。それ以来、個人的に「アクセルオフ時の不具合」はエアマスセンサーを疑っています。  ちなみに、トヨタのゼロクラウンはアクセルオフできちんと減速してくれるため、街乗り時、とても乗りやすいのですが、たまに頻繁にブレーキを踏んでいるゼロクラウンがいます。その運転を見ていると、決して下手とは思えないため、もしかしたらそのゼロクラウンも「アクセルオフ⇒減速しない」という不具合があるのかもしれません。そうなった場合、原因を特定するのは困難かつ、整備士目線でも「この部品を交換したら完治する」と言いづらい模様。しかし、そのような症状であれば、エアマスセンサーが悪さをしている可能性がそれなりにあるといえます。
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タイヤ交換で生じた不具合
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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