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激安中古車は「買い」なのか? 総額50万円台の10車種を購入した結果

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。  新車も中古車も高いといわれている現在ですが、その一方で中古車情報サイトを見ると、総額30万円といった「激安中古車」が多々存在します。しかし、そんな「激安中古車」を実際に購入する人は少なく、一般的に激安中古車は「安物買いの銭失い」になるのではないか、と思われているようです。  ということで、実際に激安中古車を何台も買ったことがある私が、自分自身の経験をもとに「激安中古車はありなのか?」ということをお伝えしたいと思います。

激安中古車の定義

総額38万円で買ったセルシオ

総額38万円で買ったセルシオ

 クルマの購入には様々な方法がありますが、今回紹介するのは、オーソドックスに「中古車屋さんで買う」という場合。現在、中古車情報サイトを見ると、支払総額が最も安い商品は「4万円」となっています。  とはいえ、総額4万円のクルマは走行距離が10万キロ以上の軽自動車。修復歴なし、走行距離5万キロ程度といった条件にすると、10万円ぐらいが最安値となります。  ただ、それでは選択肢が少なく車種も偏り気味となるため、今回は支払総額50万円程度ぐらいまでを「激安中古車」としたいと思います。総額50万円でもクルマの金額としては、十分安いといえますが、これぐらいの予算を出すと、選択肢はだいぶ広がります。

総額50万円で買える車種

 総額50万円という予算だと、どういった車種が購入可能なのでしょうか。先程のように、修復歴なし、走行距離5万キロ程度といった条件の場合、以下の車両が現在売られています。 ・軽自動車(2013年式のスズキワゴンR等) ・5ナンバーハッチバック(2013年式のトヨタヴィッツ等) ・5ナンバーセダン(2012年式の日産ブルーバードシルフィ等) ・5ナンバーミニバン(2010年式の日産セレナ、2011年式のホンダオデッセイ等) ・3ナンバーセダン(2009年式スバルレガシィ、2004年式日産シーマ等) ・3ナンバーミニバン(2005年式のホンダエリシオン等) ・輸入車(2012年式のVWゴルフ、2004年式のBMW5シリーズ等)  以上のように、総額50万円も出すと、軽自動車から国産高級車、新車価格700万円近い輸入車まで選り取り見取りといった状態です。  これら車種には、エアバッグはもちろん、サイドエアバッグやカーテンエアバッグといった安全装置、またミニバンには両側電動スライドドアといった快適装備が備えられており、キーレスエントリーも当たり前についています。  ですから、現在の新車と比べても“ハッキリとした差”は少なく、普通に便利に普段遣いできる内容のクルマが「普通に総額50万円で購入可能」であるわけです。  昨今、新車価格はどんどんと上昇し、今や軽自動車でも200万円超えが当たり前という時代。また、半導体不足によって新車の納期が長くなったことにより中古車需要が増え、中古車相場も高くなっているといわれています。  しかし、そういった一方で、快適装備がついたクルマが総額50万円で買うことができるのです。そうなると、激安中古車を検討する価値があると思うわけですが、多くの人は、「安すぎる」ということに抵抗感があるようです。
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激安中古車の怖さ
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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