英語に訳すとマズそうな日本食とは?
日本が世界に誇る和食の文化。sushiやtempuraの意味を知らぬ外国人は、いまや少数派だろう。和の食材もすっかりポピュラーになり、ニューヨークのスーパーではdaikonやshiitakeなどが、そのまんまの名称で売られている。
――と聞けば「日本語もグローバルになったもんだなぁ」と悦に入りたくなるが、その一方で、「日本食って、英語に訳すと全然おいしくなさそうに聞こえるんですよね」という問題点を指摘するのは、お笑い芸人「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーラン氏。
「ワカメだって日本語だとおいしそうだけど、sea weedって言われると<海の雑草>ですからね。なんだか汚れてそう。おでんに欠かせない『しらたき』も、英語に訳すとyam noodle(芋麺)になっちゃう。ちなみに、ニューヨークで売られていたしらたきの生産地は、群馬じゃなくてLAだったそうです」
<芋麺>と言われると、なにやら非常にドッシリおなかに溜まりそうな気がする……。
「だから、すしネタなんかは、全部アメリカでは日本名表記になっているんですよね。英語だと微妙だから。例えばウニも、英語ではsea urchinなんだけど、urchinって“ホームレス少年”みたいな意味なんですよ……」
とても高級食材とは思えないネーミングだ。
「食材に限らず、日本の文化を英語に訳そうとすると、なかなか一言では言い換えられないことが多い。『居酒屋』なんかも、一言でいえばJapanese pubだけど、それ以外にもお通しの習慣とか、日本酒からカクテルまでいろんな種類のアルコールがあるとか、トータルで説明しないとイメージは伝わりませんよね」
だが、こういう説明を丁寧にすることが、実は英語力を高めるためには格好のトレーニングなのだとパックン氏は語る。
「“英作文”こそ英語学習のキホン。身近なものごとを英語の文章で説明するトレーニングを続けていれば、自然と英語力はついてきますよ!」
パックン氏の新刊『パックンマックン★海保知里の笑う英作文』では、相方・マックンが英検3級レベルの英語で、「居酒屋」「ゆるキャラ」「土下座」「チャラ男」などの説明にチャレンジ。人気ラジオ番組「英語にThank you!」(TBSラジオ)の名物コーナー「In English Please!」から、ベスト放送を厳選して採録した、最高に笑える英作文教室実況中継だ。
おりしも新年度が目前。日本人の多くが「語学の勉強」を始めるシーズンの到来である。「今年こそは英語やろう!」と思っている人は、ぜひご一読を。 <取材・文/琵琶子>
『パックンマックン★海保知里の笑う英作文』 マックン渾身の英作文とパックンの魂の添削が激突! |
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