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原題と邦題に「ギャップありすぎ」の映画『神様メール』が話題。邦題はどうやって決めているの?

 過去3作品と寡作ながらも「カンヌ国際映画祭」などで常に高い評価を得るベルギー出身の映画監督、ジャコ・ヴァン・ドルマルの最新作『神様メール』(「Le Tout Nouveau Testament(原題)」)が5月27日、日本で公開された。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1121150 映画『神様メール』 これまで“人間の運命”を主題に描いてきたドルマル監督だが、最新作も「神様は実在し、ブリュッセルに住んでいる」という壮大な設定でストーリーを展開。一方で、公開を目前にネット上では邦題の『神様メール』について「ラノベみたい」など賛否さまざまな意見が出ており、原題と邦題が違っていることに良くも悪くもギャップを感じる人が多いようだ。原題を直訳すると「新・新約聖書」となるが、そもそも『神様メール』という邦題はどうやって決められたのか? 映画『神様メール』

映画の邦題はどのようにして決められているのか

 本作は、2016年度ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネート、ベルギーアカデミー賞(マグリット賞)最多主要4部門(作品賞、監督賞、脚本賞、音楽賞)受賞、カンヌ国際映画祭監督週間正式出品、シッチェス・カタロニア国際映画祭最優秀女優賞受賞ほか、米アカデミー賞外国語映画賞のベルギー代表作品に選出されるなど世界中で高い評価を得ており、日本での公開が待望された作品だ。 映画『神様メール』『トト・ザ・ヒーロー』(91年/カンヌ国際映画祭カメラ・ドール受賞)、『八日目』(96年/カンヌ国際映画祭主演男優賞受賞)、『ミスター・ノーバディ』(09年/ヴェネチア国際映画祭正式出品)のドルマル監督による6年ぶり4本目となる最新作で、フランス、ベルギー、スイスでは公開初週の興行成績ランキングでそれぞれ第1位となる大ヒットを記録。神様のかわいい娘10歳のエアが、人間界で人々と出会い奮闘する痛快なコメディ映画となっている。  SPA!では、日本の宣伝プロデューサーに独占取材をすることができた。まず一般的に、洋画のタイトルはどうやって決められているのだろうか? 「各社でやり方は違うと思いますが、弊社ではまず作品の宣伝の方向性やコンセプトをチームで何度も話し合い、ある程度それらが見えてきた時点でタイトルを考えます。だいたい各チームから20~30個くらい案をもちより、話しあって、ときにはリサーチをかけたりして決めています。最終的に決定するのは宣伝プロデューサーです。弊社では宣伝プロデューサーが最後に社長にプレゼンをし、その後権利元に賛同をとって正式決定となります。ドルマル監督は来日したとき『いいタイトルだね!』と褒めてくれました」 映画『神様メール』 賛否両論というよりは「神様メール」という邦題に対して否定的な意見が目立っているが、その点はどう感じているのか? 「ちょっと悲しいですが、短い憶えやすい邦題でわたしは気に入っていて、社内外で褒めてくれる人もいます。今回、もっとひどいタイトル案もあったことを知っていただけたので、否定的な方も『あれよりはましだった』と思っていただき少しでも気が休まれば…そして映画をご覧いただけたら、と願っております」  その、“ボツになった”タイトル案を特別に教えてもらうことができた。
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邦題『神様メール』が勝ち抜いた背景と“ボツになった”邦題案
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