邦題『神様メール』が勝ち抜いた背景と“ボツになった”邦題案
邦題の『神様メール』が決まった流れはこうだ。原題「Le Tout Nouveau Testament(THE NEW BRAND TESTAMENT)」は“新・新約聖書”という意味で、まず次のようなコンセプトをもとに邦題案をつけることに。
・エンタテイメント性にとんだコメディ映画なので、気軽に観ていただきたい!(日本人にとっては「聖書」というタイトルが入ると難しい映画に見えてしまう可能性があるのではないか?と考えた)
・老若男女に楽しんでもらえるテイストの映画なので、キャッチーで短くて覚えやすいタイトルにしたい
こうした方向性で集められた邦題案は200近くに。そして何度も会議を重ねた結果、邦題『神様メール』が最終的に選ばれたというわけだ。“ボツになった”邦題案で「惜しかった邦題」「明らかにバカな邦題」というのが以下のもの。
●敷居を下げようとして結果バカっぽくなっちゃったからボツ:「ジーザス、クライシス!」「神様、危機一髪!」「神様をふっとばせ」「デスクトップの神様」「神様はデスクトップの前に」「ポリゴンの神様」「初めてのお下界」
●意味が分からないからボツ:「ひざ上20センチの幸せづくり」「神様は135センチ」「神様は135センチくらい」「かみさまはロックンロール」「イマジン!」「幸せレタッチ!」「幸せコインランドリー」
●タイトルであっても見たくないからボツ:「幸せにならない方程式」「不幸せの方程式」「不幸せショートメール」
●パクリっぽいからボツ:「エアの箱舟」「支配からの卒業」「聖☆おじょうさん」
●あと一歩になって惜しくもボツ:「神様ブリュッセルに住んでいる」「パパはイジワルな神様」「神の娘エア、世界を創る」「神様から皆様へのお知らせ」「ハッピーバイブル」「キリストの妹、家でする」「神様の娘、家でする」「少女がつくる新約聖書」「エア、新しい聖書をつくる」
公開日には、Twitterで「
♯原題よりも邦題が優れた映画」というハッシュタグが盛り上がり、それぞれ思い思いの作品を発表する場となっていたが、あなたにとって『神様メール』はどちらだろうか。邦題が映画の“運命”を左右する?
『
神様メール』5月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
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<取材・文/北村篤裕>