“ミスター”鈴井貴之「週末は『森づくり』をしています」
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⇒http://jukai-stage.jp/ ※現在発売中の週刊SPA!9/3発売号の「エッジな人々」では、鈴井氏が新作舞台『樹海』について、さらに詳しく語っている。 本誌構成/吉田大助 撮影/矢木隆一 再構成/SPA!編集部
『水曜どうでしょう』の「ミスター」こと鈴井貴之氏が、この10月に東名阪3か所で上演される舞台『樹海 SEA of THE TREE』の作・演出をつとめる。自殺するために森の中にやって来た4人の男女が、偶然鉢合わせ「ここは私が見つけた死に場所だ!」とよそへ移動しようとしないほかのメンツを論破しようと、自殺理由のプレゼン大会が勃発する、という作品だ。
毎週末、北海道赤平市で森の開拓をしているという鈴井氏だが、森での生活は『樹海』という作品にどのような影響を及ぼしたのだろうか?
「週末、札幌を離れて一人になって、創作に集中するためのアトリエをつくろうと思ったんですが、今はまだ『ものづくり』をしないで、『森づくり』をしています(笑)。森に入るとね、動物や植物のことを考えるんですよ。木をチェーンソーで切るときに、木に『ごめんね』って言うんですよ。だって命じゃないですか、植物といえども。『自分の思いだけで、長年ここに育っていた草木を刈って倒してるって、人間って勝手だなあ』と」
とはいえ、「森づくり」の経験はやはり作品へフィードバックされていく。『樹海』にはあるキャラクターが出てくるが、それは赤平のアトリエで改稿作業をするときに思いついて、付け加えられたという。
「声なきモノの声が、『樹海』には必要なんじゃないかなと思うようになったんです。初稿では出てこなかったんですよ」
また、赤平の森の開拓を始めた頃から、「いい意味で開き直れた」とも鈴井氏は語る。
「このまま自分のキャリアが終わっちゃうんだとしたら、『それはそれでいいんじゃないの?』って。最近、『水曜どうでしょう』の藤村くん(HTBのディレクター・藤村忠寿氏)と話をする機会があって、『俺たち、『どうでしょう』つくったんだから、それだけで十分じゃねえ?』と言われて『うん』って(笑)」
いい意味で力が抜けたように感じるミスター。新たな作品では、どのような世界を見せてくれるのだろうか?
⇒http://jukai-stage.jp/ ※現在発売中の週刊SPA!9/3発売号の「エッジな人々」では、鈴井氏が新作舞台『樹海』について、さらに詳しく語っている。 本誌構成/吉田大助 撮影/矢木隆一 再構成/SPA!編集部
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