「急な出張」を理由に休んだPTA役員の“ズル休み”を目撃。スマホで隠し撮りをして本人に問い詰めた結果…
「学校に通う子どものために……」とは思いつつ、仕事との兼ね合いで頭を悩ませることも多いPTA活動。ただ、PTAなどの任意団体においても適用される不当寄付勧誘防止法が一昨年2023年に施行され、役員活動や旗当番などにもわずかながら変化の兆しがあるようだ。
少し前まで半強制的だったPTA活動で嫌な思いをした人も多かったようで、今回話を聞かせてくれた藤山詩織さん(仮名・30代前半)も、そんなひとり。
はじまりは、クジ引きで学年からふたりずつ選出される“まとめ役”に当選してしまったことがキッカケだった。
「ウチの学校は、必ずPTAの役員を全員の親に振り分けるというシステムだったので、一部の保護者を除いては、みんな嫌々。それでも、PTA役員を拒否して変な噂が立ち、子どもたちが嫌な思いをしたら困るという気持ちで参加している保護者が多かったです」
ただ、ほとんどの親は役員名が付くのみ。実際には役員の仕事がない、もしくは、ゆるい自由参加というケースがほとんどなのだとか。けれど、詩織さんが当たってしまった「まとめ役」は、そういうわけにはいかなかった。
「『仕事などで都合がつかない場合には欠席しても大丈夫』なんて言うのは口ばかり。初回の集会から、出席していない人の悪口がすごくて嫌な気分でした。だから、今後も欠席なんて絶対にできないと思ったんです」
そのようななか、同じように学年のまとめ役に選ばれたK家族の夫から「同じ学年同士、仲良くしてください。妻は高校教師で夜遅いので、時間の融通が利きやすい僕が役員の仕事を引き受けたんです。わからないことばかりなので、教えてくださいね」と挨拶があった。
「やわらかい口調で、印象もよかったです。私にだけでなく、ほかの保護者にも積極的に挨拶をしていました。そんなKさんに、PTA役員の上層部として積極的に君臨するママたちは『男の人は仕事もあるし、大変でしょう?』と、あきらかに対応が違っていたのです」
上層部ママたちの反応に、ほかの親御さんからも「ウチの旦那とは全然違う」「大変なことがあったら何でも言ってね」などと協力的な言葉が次々に飛び出した。そんな雰囲気に流されるように、自分が率先して役員仕事を受け持つようになっていった詩織さん。
「役員に選ばれたときには『時間の融通が利きやすい僕が役員の仕事を引き受けた』と言っていたはずなのに、月に1回の集会も、急な出張や残業などで秋口まで欠席。そのあいだに決まったことについてもK夫は仕事を理由に断ってきたので、私がすべてやっていました」
そんなある日、職員室で役員関連の資料を印刷中、「Kさんところ、また急な出張で明日の旗持ちを代わってほしいって」「あそこはお父さんだし、忙しいよね」という先生同士の会話により、Kさんが朝の旗当番について、学校に断りの電話をしてきたことを知る。
「そこで、『旗当番もできないぐらい忙しくなったのか』と思う反面、『私だってフルタイムで働いていて、時間がないなかで協力しているのに……』という蓄積した不満でおかしくなりそうでした。そんなタイミングで、K家族の裏の顔を知ってしまったんです」
「まとめ役」になったことが悲劇の始まり
旦那がまとめ役を引き受ける家庭も…
K夫は「急な出張」で欠席が続く
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ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Xアカウント:@natukawanatumi5
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