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利上げでもビクともしない!今すぐ「サバイバル投資」はeワラントでカンペキ

イエレン米FRB議長による3月の「来年には利上げ匂わせ発言」で軒並み株安となった各国市場。日本も例外ではなく、アベノミクス以前に「日本の景気はアメリカ次第」を突きつけられたかたちだが、では将来的なこの利上げがどのように日本のマーケットに影響するのか。その見立てと対策を、eワラント証券COO土居雅紹氏に聞いた ◆「株も土地も値段を半分にしてやる!」 「2015年半ばは、『終わりの始まり』かもしれませんよ」
イエレンFRB議長

イエレンFRB議長。FRB議長といえばかつては世界経済の動向を握っているといわれたが、今は…?とはいえ日本への影響力はまだまだ強いようだ(写真/AP アフロ)

 こう切り出した土居氏。著書やラジオ出演で提唱するのは、市場に必ず訪れる「突発ショック」から身を守る「サバイバル投資術」だ。  日刊SPA!2月5日更新で、「2015年秋から2016年まで“これでもか”というほど景気を冷え込ませるイベントが続く」と予測。3月12日更新では、投資界でいう「ハロウィン効果」に基づいて氏が提唱する「半年投資術」が外国為替相場にもピッタリとハマることを発見し、投資ビギナーにも最適なeワラント「米ドルコール」を推奨した。  今回の取材は消費税増税直後、eワラント証券本社のある六本木ヒルズの下、毛利公園の桜も満開の頃。日経平均は1万5000円台に近づき、為替は円安ドル高を保つ中、氏は1年先の経済を語る。 「イエレン米FRB議長が3月の記者会見で、2015年半ばに金利を上げると思わせる発言。利上げはかなり先と見られていただけに各国の市場は大きく下げました。円安効果もあって上昇していた日経平均も、パターン通りでない“円安株安”状態。日本の景気も、アベノミクスがどうとかじゃなく、やはり米国次第というわけですね。そこで、日米市場の政策金利と株価の関係を調べてみました」  投資の世界では、「中央銀行の金利引き上げは売り!」は“お約束”。とはいえ、そうかんたんに政府の思惑通りにはならないらしい。 「注目したいのは、金利を上げても、すぐには株価が下がらないことです」  土居氏が調べたのは、3つのバブルと利上げ。1980年代末バブル経済の日本、1990年代に始まって2000年に崩壊したITバブル時の米国、そして’00年代リーマン・ショックまでのサブプライム・バブルの日米市場だ。 「“平成の鬼平”こと三重野日銀総裁の、バブル潰しを意図した『株も土地も値段を半分にしてやる』のびっくり発言に象徴されるように、日銀は1989年5月から5回も公定歩合を上げました。それでも、最初の利上げから7か月後の12月29日、日経平均は史上最高値の3万8957円44銭をつけます。その後も2回利上げして、ようやくバブルは崩壊しました」  最初の利上げから2年2か月後の1991年7月。日銀はついに金利を約1年前に上げた6%から5.50%に下げたが、その時の株価はピークから約1万5000円ほど下がった2万4000円台になっていた。その後の日本は、いわゆるゼロ金利時代を迎える。 ◆利上げ初回から7か月後に注意 「日米ともバブル期の中央銀行の利上げはいつも複数回にわたって行われ、初回から7か月くらいで株価が天井をつけることが多いようです」  氏のいう通り、その後2回のバブルでも“初回から約7か月”に大きな変化がある。最初の利上げから7か月後、3回目の時にピークだったのは米ITバブル。サブプライム・バブルでは、米国は2004年6月から2年間にわたって小刻みになんと17回、小泉郵政選挙からようやく景気が上向き始めた日本も日銀は2006年7月から2回利上げしている。 「サブプライム・バブル時のFRBは、早めにバブルの芽を摘もうとしたのでしょう。小幅な利上げにかかわらずNYダウは最初の利上げから3年4か月後の2007年10月に天井を迎えるまで伸び続けましたが、その前にすでに不動産価格は息切れし、2007年9月にFRBは利下げに転じています」  この時のNYダウも、2004年6月の約7か月後、2005年2月の利上げ後にはいったん下がっている。 「中央銀行が政策金利を引き上げても、すぐには火がついた景気はさませませんからどうしても“やり過ぎ”になってしまう。ですから利上げにもかかわらず株価が上がり続けるなら、大暴落の可能性もあります。2015年10月は消費税10%引き上げの可能性もあり、その影響で株価下落圧力が出始めるのも2016年春頃に重なります。『FRBの金利引き上げは売りシグナル』とどっかに貼っておいたほうがよさそうです」  逃げる猶予は7か月だ。  といっても、2015年半ばまでまだ1年以上。「半年投資術」ではゴールデンウィーク明けの買わない時期に入る。しかしこんな時でも、選択肢が豊富で、損失も限定されるeワラントならさまざまな投資作戦が可能だ。  恒例「1本決め」は今回、その豊富な選択肢を存分に活用し、プラス2本の厳選3本をセレクトしていただいた。どの銘柄も数千円から買えるので、ぜひお試しいただきたい。 【ド素人のためのeワラ基礎知識】  株式、複数の株をセットにしたバスケット、金などの商品、日経平均などの指数、ドル円をはじめとする為替と、幅広い投資対象が選べるeワラント。一見複雑そうだが、投資対象が値上がりすると思ったら「コール」、下がると思えば「プット」を、リスク(トウガラシの本数で示される)とレバレッジ(値動きの大きさ)を考えて選べばいい。あとは値動きを見て売却するか、満期で清算されるのを待つだけだ。  直接投資には最低数十万円必要な大型株へも3000円程度から投資できるし、先物取引のような追証がないから投資額以上の損失もない。ビギナーにもぴったりな「投資のバッティングセンター」(土居氏)だ。 「eワラント」と、日経平均/米ドル相場がいくらになるか予想して投資し、レバレッジがきく「ニアピン」、国内外の株価指数、為替相場、商品相場を対象に満期まで数年の中長期投資ができる「トラッカー」、「レバレッジトラッカー」がある。 ★3000円から幅広い投資対象 ★値上り=コール/値下り=プット ★最大損失も投資額まで 【コラム】 「ハロウィン効果」と「半年投資術」  土居氏は著書『勝ち抜け! サバイバル投資術』(実業之日本社刊)で、機械的にハロウィンからゴールデンウィークまで買う「半年投資術」を紹介。たとえば「11月に買って4月に売り、それ以外は安全資産にしておく」ルールで日経平均に投資したとすると、全体では1990年12月末から2011年6月末の20年半で60.1%下落した相場にかかわらず35%プラスになるという。’12年秋から’13年春は、日経平均で8928円29銭から1万3860円86銭の+55.2%。  欧米市場で知られる「秋に安くて春まで高い」というハロウィン効果といわれるアノマリー(特異現象)は、先進国の市場で多く見られ、新興国では顕著ではない。「プロアマ問わず投資家が夏から秋にリスクを採らない」「ヘッジファンドの行動パターン」「夏にクーデターや戦争が多い」など諸説あるが理由を特定はできない。それでも氏は「役に立つものは使っていくことが個人投資家の特権です。ぜひ活用していただきたい」(同書P196)という。 【土居の1本決め!プラス2本!】 ~何かあるのが“お約束”の夏。不安定な相場に強みを発揮する~ ◆8090円から買える!「日経平均マイナス3倍トラッカー12回」をすぐ買って10月末まで持つ 土居雅紹氏「ギリシャ・ショックなど、5月から夏にかけては毎年何かあるのが“お約束”。中国もどうなるかわかりせんしね。さらに、米国が新興国に構わず量的緩和を縮小すれば株安になります。日経平均にもダメージがある可能性を考え、指数のマイナス3倍に連動する『日経平均マイナス3倍トラッカー12回』はどうでしょう。ブルベア投信やETFと違って相場が上下しても戻りますから、不安定な相場には向いています。すぐ買って10月末まで持ちたいところ。相場が上下しても戻るのがレバトラの特長ですから」(土居氏) ※レバレッジトラッカーとは? eワラント日経平均や個別株に数千円からレバレッジ投資できる商品で、2013年に取引開始した。現在の取扱いは買取価格が原資産の変動幅のプラス5倍に連動する「プラス5倍トラッカー」(日経、ファーストリテイリング、ファナティック)と、マイナス3倍に連動する「マイナス3倍トラッカー」(日経)の全4種類。 ~米国の量的緩和縮小がまだ続くなら~ ◆8960円から買える!「米ドルコール575」をすぐ買って8月あたりにロシア情勢が悪化したら売る 「米国がこれから量的緩和縮小を続けていくなら、ドル高円安は続くでしょう。【米ドルコール575回】は権利行使価格99円。トウガラシ1個で、ビギナーにもとっつきやすいですね。すぐ買って、8月あたりをめどにロシア情勢が悪化したら売り時です」(土居氏) ~XPサポート終了で大混乱か?~ ◆3700円から買える!「韓国200種株価指数プット188」をすぐ買って手仕舞いは10月末。緊急事態で売り込まれれば利確 「投資対象の豊富なeワラントのメリットを活かして韓国投資はどうでしょう。4月9日のウィンドウズXPサポート終了の影響で混乱が起こるとすれば、そろそろです。韓国金融監督院によれば、3月末時点で銀行、保険、証券業界の業務用PCの23.6%がXP使用。韓国指数の下落で利益が出るプットで万一に備えられます。すぐ買って手仕舞いは10月末。それまでに北朝鮮関係やシステム障害で売り込まれれば、リグってもいいでしょう」(土居氏) eワラント※クリックで画像拡大
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