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お金を貸したいのはどっちの男?――連続投資小説「おかねのかみさま」

みなさまこんにゃちは大川です。

連続投資小説『おかねのかみさま』31回めです。

日本の明るい未来のために書いてます。

※⇒前回「学長と呼ばれる男」

〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる
村田(村) 健太が師と崇めるノウサギ経済大学の先輩。元出版社勤務
ママ(マ) 蒲田のスナック「座礁」のママ。直球な物言いが信条
学長(学) 名前の由来は「学長になってもおかしくない歳のオッサン」の略

〈第31回 イカナゴ〉
「ねぇ、そういえば聞いたことなかったけど、そのとき手柄を横取りされた 論文ってどんな内容だったの?」

「信用情報の可視化による個人間金銭貸借ネットワークについて(2004)だ」

「さっぱりわかりません」

「お前さてはポンコツのタマゴだな。どこの学校だ?」

「…一緒だっつの」

「あ…」

「の、ノウサギ経済大学です…」

「なんかごめんな。ワシがもっとしっかりしてたら、お前をもう少しポンコツ感のない好青年くらいにしてやれたかもしれないのに…」

「ちっとも救われません」

「ま、ワシの論文もちょっと早すぎたんだろな。今になってやっとなんとなく実現できそうな世の中になってきた」

「簡単にいうとどういう論文だったの?」

「んー、遠くに住んでる知らない人に、15分だけ100円を貸して、105円にして戻してもらうことができる仕組みだ」

「なにそれ。ちっとも儲からないじゃない」

「ちがうんだな。自分が貸す100円もどっかから借りてきて、103円とかにして返すんだ。そうすると15分で2円儲かるだろ。お前らがいかにポンコツでも引き算くらいはできるよな」

「でもさ、自分が3円の利息だけで誰かから100円を借りられるんだったら、ほかの人も105円のとこ選ばないでその人から借りたらいいんじゃない?」

「ほう、ママだけはちょっと賢いな。それこそがこのシステムのポイントだ」

「そうなの。あたし本質は突くの。そっから先はよくわかんないけど」

「まぁいい。例えばだな、ここにいるポンコツ先輩とポンコツJr.いるだろ。ママだったらどっちにお金貸したい?」

「えーーーーーーーーー、どっちもどっちなんじゃないの」

「それもそうだ。じゃあ質問を変えよう。こっちの大きなポンコツと、この頼りないポンコツ。どちらかに必ず1万円貸さなくてはいけないとしたら、どうする?」

「うーんそうねぇ。健太くんには悪いけど、なんだかんだ言ってむらちゃん常連だし、むらちゃんかなぁ」

「よろしい。じゃあつぎ、健太に貸したら1ヶ月で1万円が2万円になってかえってくる。だけどポンコツむらちゃんに貸したら1万円は1万円のまま。さぁどうする?」

「やだーーーー!決めれないわよ。常連さん大事にしないとヘソ曲げられちゃったらもう来てくれなくなるかもしれないし、なんだかんだ言ってあたしむらちゃんタイプだってのもあるし、申し訳ないけど健太くんがちゃんと返してくれるかどうかまだよくわかんないもの」

「やっぱりわかってるなママ。男の価値は信頼で決まるんだ。わかったか健太」

「勉強になります」

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じゃあ1ヶ月貸して3万円だったら…

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