F1の現場に帰ってきたホンダの新指揮官「今回は志願してないですよ(笑)」
――では、今年のパワーユニットの改良点は?
長谷川:信頼性の構築、ディプロイメント(エネルギー回生)とエンジンパワー向上の3つです。信頼性とディプロイメントはあるレベルには進化したと思いますが、エンジンパワーには苦戦しています。
――メルセデス、フェラーリ、ルノーのパワーユニットに比べて、ホンダのパワーユニットの性能は?
長谷川:メルセデスがすべての面において一番上にいることは間違いないですが、フェラーリ、ルノーと比べてどの位置にいるかは正直わかりません。ただホンダとして明確なのは、車体に差があるのなら、パワーユニットで頑張ればその差を挽回できるので、とにかく1kWでも上げていきたいと開発しています。
――今後の改良重点項目は?
長谷川:エンジンとディプロイメントの出力アップ、それしかないです。
――開幕3戦時点のマクラーレン・ホンダの位置は?
長谷川:(全11チームの)真ん中へんって感じですかね。特に中団グループが極めて団子状態なので、うまくハマればポイント圏内(10位以内)に行けそうだけど、ちょうどポイントを取れるか取れないかの境界線上にいる感じですね。ちょっとした工夫で一気に上がれそうな手応えもあるので、なんとかそれを見つけ出したい。0.3秒違えばかなり大きく違ってきますし。
――逆もありうるわけですね(笑)。
長谷川:そうですね(笑)。ただ地力のあるチームなので、うまくマネージメントする方向にいけると信じてます。
――マクラーレンの車体のデキは?
長谷川:明らかによくはなってますが、車体もひとつのパーツでドラマチックに性能が上がるというよりは、使い方の問題。タイヤも大きく影響しますので、いかにパッケージとしてまとめられるかです。クルマのセットアップもよくなってますし、新しいスペックじゃないですけど、少しずつモディファイしてますので、クルマは確実にステップアップしています。十分にポテンシャルはあると思います。
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