更新日:2016年07月05日 14:08
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舛添知事の進退問題はこう動く 追及すべき都議会の思惑とは?

舛添都知事は持ちこたえることができるか?

<文/教育評論家・野田数 連載第3回>  舛添要一都知事が追い詰められている。  5月13日の記者会見で、記者より数々の疑惑を追及されたが、その回答は全く説得力がなかった。各種世論調査でも、実に9割が舛添知事の説明を不十分と受け止めており、世論の支持を失った舛添知事は窮地に立たされている。5月19日発売の『週刊文春』でも、さらなる疑惑追及がされるようだ。  いったい舛添知事は持ちこたえることができるのだろうか?
MasuzoeYoichiTwitter

公式ツイッター@MasuzoeYoichiより

都知事をチェックしてこなかった都議会

 私は前回「なぜ舛添都知事の無駄遣いをだれも止めなかったのか?」で、都議会の不作為が舛添知事を増長させてきたことを批判した。その後、複数のメディアが都議会批判をするようになり、世論も都議会に対して厳しい目で見るようになった。  繰り返しになるが、地方行政はいわゆる二元代表制である。二元代表制というのは、知事(行政)と議会(政治)で成立しており、行政のチェック機能を果たすのは議会の役割なはずである。しかし、一連の舛添問題は、週刊誌の記事をきっかけに、テレビや新聞が大きく報道し、世論が炎上したという経緯をたどっている。つまり、マスコミによる世論沸騰であり、都議会が都政に対してのチェック機能を発揮したわけではないのだ。都民はそれをしっかりと見ている。  この度も、現職議員やメディアが取り上げない観点から、「舛添問題」に切り込みたいと思う。
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知事に影響力を行使できる「側近議員」の不在
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