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これは上場を人質にとった脅迫――連続投資小説「おかねのかみさま」

みなさまこんにゃちは大川です。

『おかねのかみさま』46回めです。

久しぶりに六本木SLOW PLAYで書いてます。
隣で井戸実がファミスタをしています。

※⇒前回「繰り返すな」


〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる
村田(村) 健太が師と崇めるノウサギ経済大学の先輩。元出版社勤務
ママ(マ) 蒲田のスナック「座礁」のママ。直球な物言いが信条
学長(学) 名前の由来は「学長になってもおかしくない歳のオッサン」の略
杉ちゃん(杉) ITベンチャー社長。ヒットアプリ「アリファン」を運営

〈第46回 人質〉
居酒屋 リグレット

「じゃ、飲み物頼みましょうか。あたしビール。むらちゃんは?」

「…鏡月」

「ボトルね。学長は?」

「ワシ、このハニートーストってのを押し倒したい」

「無責任な老い方の頂点ね。すいませーーーんけんたくーん」

「はひぃ!ごちゅうもんおうかがいします!!!」

「生ビールとー」
「はい」
「鏡月のボトルとー」
「はい」
「ハニートースト」
「はい」
「あと枝豆」

「はい、ご注文のほうを繰り返します。なまび…」

「くりかえすんじゃねぇ」

「え」

「くりかえすんじゃねぇよ…健太…繰り返しちゃだめだ…お前は…ノウサギ経済大学の星になるんだよ…俺たちは自分を信じられなかったってだけで、誰かが通った道をなぞるしか能がなかったんだ…だけどそれはもう20年も30年も前に誰かが決意を持って切り拓いた道だったんだ…あとから似たようなことを繰り返す俺達の未来が保証されてるはずなんてなかったんだ…バカヤロウ…けんたぁ…くりかえすな…おまえはバカだけど…道を踏み外したってとこだけは…俺よりずっと上なんだ…くりかえすな…くりかえしちゃだめなんだよぉ…」

「師匠…」

「ンゴー」

「……」

「ハニートースト、アイスのるかな」

「あ!はい!100円でトッピング可能です!」

「じゃあいらない」

「か、かしこまりました…少々おまちください!!!」

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同日 21:00 アリファンカンパニー

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