TAKAみちのくがWWE世界ライトヘビー級王者!――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第275回(1997年編)
TAKAが初めてWWEのリングに登場したはこの年の7月。7.7“ロウ・イズ・ウォー”カナダ・エドモントン大会のTVマッチでザ・グレート・サスケと対戦したが、この時点でWWEと契約交渉をおこなっていたのはサスケのほうで、当時メキシコ遠征中だったTAKAはサスケの“対戦相手”としてカナダまでブッキングされた。
ところが、この試合をバックステージから観ていたWWEフロントが獲得に興味を示したのは、サスケではなくTAKAだった。サスケは長期滞在型(アメリカ在住)の契約ではなく日本とアメリカを往復しながらのツアー活動を希望したとされるが、WWEサイドが提示した条件はあくまでも長期滞在型の専属契約だった。
TAKAはそれから1週間後、7.14“ロウ”サンアントニオ大会にも出場し、このときは滞在先のメキシコから国境を越えてテキサス州サンアントニオまでやって来た田尻義博(のちのTAJIRI)と対戦した。
サンアントニオの観客だけでなく、バックステージのモニターでこの試合を観察していたWWEスーパースターズがこのふたりによる純ジャパニーズ・スタイルのシングルマッチに“ホーッ”とため息をついた。
その後、TAKAはメキシコとアメリカを行ったり来たりしながら2週間にいちどのペースで“ロウ”のTVテーピングに招集され、9月第2週に契約書にサインをして正式にWWE専属契約タレントとなった。
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