春夏トレンドの「デニム素材」の正しい着こなし/まちがった着こなし
―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第115回目をよろしくお願いします。
▼シンプルな「ノームコア」が終わり、少し変化のある着こなしが好まれるように
この春夏、注目されているファッショントレンドの一つに「デニム素材」があります。
今までのトレンドは「ノームコア」。シンプルなスタイルでおしゃれをする流れが男女ともに支持されていました。無地で変化のない地味なスタイルこそ至高とするトレンド、この反動で今年からは少し変化のある素材、派手な小物使い、崩した着こなしが注目されています。
そのなかでも目立つのが「デニム」トレンド。デニムは通常の生地と比べて表面の凹凸、色落ち、シワ感など「変化」や「表情」が感じられる素材です。シンプルな着こなしでも印象の変化が期待できるというもの。
例えばノームコアトレンドにおいてはこういったシンプルな白シャツスタイルでOKでした。ツルッとしたコットン素材は大人っぽい印象ですが、一方で素材に変化がなく表情が乏しく地味な印象があったのも事実。「シンプルすぎて飽きてきた」という人は、こうしてシャツをデニム素材にするだけで随分と印象が変わります。
しかし、「デニム」はカジュアルな素材で子供っぽい印象を与えます。そのぶんコーディネートは大人っぽい要素を入れましょう。例えば写真ではデニムシャツにした分、靴はツヤ感のあるドレスライクなものに、パンツは黒のデニムから黒のスラックスへと切り替えています。
こうしたバランスさえマスターすればデニム素材を取り入れても子供っぽい印象にはなりません。今年の春夏は「脱地味」を狙って、表面に凹凸や色ムラが存在する印象の強いデニム素材を取り入れてみてはいかがでしょうか。
▼ダークトーンは素材の良し悪しをごまかせる
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1295284
●GU デニムウェスタンシャツ 1990円(+税)
デニムは素材感が目立つものが多く、また日本人男性はデニムを見慣れているので「質の良し悪し」に敏感で意外と値段がバレやすい。ファストファッションのデニムは審美眼を持ってきちんと選ばないと「安物を着ている」感が出てしまいます。
そこでおすすめはまず「色が濃いめ」「加工少なめ」のもの。濃いめのダークトーンであれば、生地感は色で潰れて伝わりにくくなります。GUのデニムシャツは安物っぽい妙なデザイン(例えばステッチが派手な色になっていたり、ポケットが迷彩柄で切り替えになっていたり)がなく値段をごまかすことが可能。また、デニムは加工感で素材の良し悪しが出てしまうので、加工も少ないほうがいいでしょう。着こなしは上のコーディネートのようにスラックスなどに合わせて大人っぽさをプラスするのがおすすめです。
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ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)
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