今井絵理子、渡辺謙…不倫報道の馬鹿馬鹿しさ――「つまらないニュース」から身を守る方法
情報社会と呼ばれるようになって久しいですが、私たちはつまらないニュースから身を守る必要があります。
人間はすぐに自分を忘れてしまいます。なにかに注意を奪われて、「おかしい」「間違っている」「許せない」「あいつはバカ」と心の中で腹を立て、時にはブログの記事にしたり、掲示板に投稿したり、ツイッターで呟いたりと行動に出ます。
これは不倫報道だけに限りません。ネット上の体験談、政治家の振る舞いなども、つまらないニュースに含まれます。まるで野球観戦で野次を飛ばすように、自分と直接関係ないことに重ね合わせてしまうのです。
たとえば私の場合は、「スタバはお茶をするところ。邪魔だから仕事は会社でやれ」という趣旨の発言に反応してしまいました。ほかならぬ私が以前はよくスタバで仕事をしていたので、「なんで? 別にいいじゃん。というかスタバがどういう店かは、お前じゃなくてスタバが決めることだろ」という反論が心に浮かびました。
別に自分が攻撃されたわけでもないのに、まるで自分のことのように憤り、議論で相手を打ち負かすような言葉が浮かんでくる。それを誰かに言うかどうかではなく、頭で考えていること自体が時間の無駄です。
なぜなら、そうしている間、自分の人生が置いてけぼりになるからです。自分を忘れてしまうのは、自己啓発とは正反対の態度です。自分を忘れている時間が長ければ長いほど、多ければ多いほど、私たちは理想から遠ざかっていきます。
前回の記事では、ニュースを通した自己啓発についてお話ししました。私たちの人生を決めるのは目標や計画といった大上段の話だけでなく、日常的に触れている情報など些細な部分も影響してきます。
野球観戦は趣味としてわかってやっていることなので問題ありません。しかし日常的に流れるニュースに対して、いちいち自分を重ね合わせていたらキリがありません。
私たちは時として、非常に狡猾で姑息です。確かに不倫は、現代の倫理に抵触しています。だから彼らを「悪いやつだ!」と堂々と攻撃できます。
しかし裏から見れば、そうした大義名分を笠に着て、他人を攻撃し、自分の鬱憤を晴らしているにすぎません。つまらないニュースが増えているのは、ほかならぬ私たちがつまらない内容を求めてしまっていることを意味しています。
「政治のレベルは国民のレベル」と昔から言われていますが、マスコミを同様です。マスコミは私たちが食いつくから、そうしたニュースを流しているのです。マスコミが悪いという意見は、「政治が悪い」というよくあるぼやきと何も変わりません。
安全な外野から観戦して野次を飛ばしているだけでは、自分の人生は何も変わりません。夢や目標を掲げているならば、ニュースとの接触はほどほどにした方が良いでしょう。
【佐々木】
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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