更新日:2022年10月20日 23:08
ライフ

コンビニで「旨くて安いワイン」を見抜く超簡単な方法

 昨今のバルブームは家飲みにも波及し、コンビニやスーパーでも手軽に変える1000円前後のワインやバル風のおつまみのラインナップが増えている。しかし、店頭に並ぶお手頃価格のワインのラインナップが増えたとはいえ、コンビニのPBワインだとちょっと物足りないし、適当に選ぶと味的にはイマイチなことも。相談する店員もいないコンビニ、スーパーでは、どの銘柄を選べばアタリなのかがわかりづらいのが難点だ。自分でラベルの説明を読んでもよくわからないし、銘柄を暗記したところで店ごとにラインナップが異なるのでは意味がない……。
ワイン

家飲みでのワイン需要も増えているが、何を選んでいいのかイマイチわからない……

 そこで、ワイン専門雑誌『リアルワインガイド』の編集長・徳丸真人氏に、コンビニやスーパーで1000円前後のお手頃ワインを見抜く簡単テクニックを聞いた。 「方法は至って簡単で、輸入元をチェックするだけなんです。多くのワイン輸入元のなかでも、お手頃価格でおいしいワインをたくさん取り扱っている輸入元があり、それを『リアルワインガイド』では『旨安(旨くて安いの意味)四天王輸入元』と呼んでいます。これは人気企画『旨安ワインを探せ!』を長年続けてきたなかでわかったことです。その輸入元は高級ワインから低価格帯ワインまで幅広い品ぞろえを誇りますが、そのなかでフランスやイタリア、スペインをはじめ、ニューワールド(チリ、オーストラリア、アメリカなど)のワインのなかでもコスパの高いワインを多く輸入しています。また、ワインにとって重要な温度管理も万全です。予算はそんなにないけど1000円前後でおいしいワインを選びたい!というときはボトルの裏ラベルの輸入元をチェックしてみましょう」 tokumaru 具体的に、『旨安四天王』と言われる輸入元とは? 「旨安四天王のなかでもさらに二強と言われるモトックスと稲葉。そして飯田とスマイル。この4社が輸入元になっているワインならまず間違いはないと言ってよいでしょう」  銘柄を覚えるのはめんどくさい!という人も、上記の輸入元4つくらいなら簡単に覚えられそう。上記4社のなかでもスマイルが輸入元となっているチリのワイン『コノスル』シリーズは、多くのコンビニで取り扱っていて人気の高い一品。 「赤ワインだと、カシスやプラムの果実味にミントやコショウなどスパイスの香りが加わったコノスル カベルネ・ソーヴィニヨン ビシクレタ(ヴァラエタル)、全体的にバランスの取れた豊かな味わいを楽しめるコノスル ピノ・ノワール ビシクレタ(ヴァラエタル)など、いずれも1000円以下で購入可能。開けやすいスクリューキャップというのもポイントです」  自転車のイラストが描かれたラベルもオシャレで、手土産にしても恥ずかしくなさそうだ。 「特に女性だと、ラベルのかわいさでワインを選ぶ『ジャケ買い』をする人が結構いるのですが、あながち間違いではないんですよ。『コノスル』もそうですが、ラベルがかわいらしかったり自由なデザインのものは、ワイン造り自体も柔軟な発想で取り組んでいるところが多い。特にニューワールドのワインはオシャレなデザインのものが多いですね」  最終的には『ジャケ買い』でOK!?とまでは言わずとも、ワインや銘柄の知識がゼロでも、輸入元を覚えておけば旨安ワインを買うことができるのだ! 【旨安四天王輸入元のオススメワイン】 ●モトックス デル・スール・シャルドネ・レセルバ(白)2016年/ビカール 実勢価格(税込)1030円前後 「爽やかさと味わい豊かさが見事にまとまったチリの白ワイン。ちなみにこの生産者の赤もイケてます」(徳丸) ●稲葉 コート・デュ・ローヌ・ル・プティ・アンデゾン(赤) 2015年/エステザルグ協同組合(ダンデゾン) 実勢価格(税込)1200円前後 「生産者であるこの協同組合の名前は覚えておくべし。フランス・ローヌの地で美味しい自然派ワインをマジメに造っています」(徳丸) ●飯田 モナステリオ・デ・ラ・ビニャス・ガルナッチャ・テンプラニーリョ 2015年/グランデ・ビニョス・イ・ビニェードス 実勢価格(税込)980円前後 「まるでお花畑?みたいな華やかで優しい味わいのスペインワイン」(徳丸) ●スマイル IGP ドック・dA・シャルドネ(白) 2016年/ドメーヌ・アストラック 実勢価格(税込み)1050円前後 「南フランスの旨安帝王と言われるポール・マス氏の造る、超コスパ抜群の白ワイン。ポール・マスという名前は憶えておいたほうがイイです」(徳丸) 【徳丸真人氏】 消費者目線の本音のワイン雑誌『リアルワインガイド』編集長。365日ほぼ毎日ワインを試飲しており、その総本数は軽く5万本を超える。「今の日本は旨安ワインの天国!もっと気軽にどんどん飲みましょう」。ワイン=難しいという図式を打破するために日々奮闘中。旨安ワインのネットショップも運営中 <取材・文/牧野早菜生>
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