依存症になりやすい人の特徴 他人に頼れない人は要注意
依存症は、酒や薬物などの物質が引き起こす印象が強いが、近年では、本人の意思の問題と思われてきた痴漢や万引などの行為も、治療が必要な依存症と捉えられている。“新型依存”とも言うべき新しいケースは次々と増え続けている。
酒やギャンブルなど、従来のわかりやすい依存だけではなく、その対象が無限に広がる現代人の“新型依存症”。そして多くの人々は、自分が依存しているという現実になかなか気づかないまま、まるで真綿で首を絞められるように深みにハマっていく。
<気になったら自己診断 依存症チェックリスト>
・頻度や回数・量がだんだん増えている
・やめようとするとイライラor落ち着かない
・やめようとして結局やめられなかった
・そのことばかり考えて頭から離れない
・嫌な気分を忘れるためにすることが多い
・そのせいで痛い目を見ても懲りずに繰り返す
・それにハマっていることを人に隠そうとする
・そのために何らかの身体的・社会的損失をした
・より強い刺激を得ようと困難に挑もうとする
★4項目以上あてはまるなら要注意!
上記のチェック項目のように、普段から常に頭から離れないものがあったり、鬱々とした気分を忘れるために何かを繰り返してしまう場合は要注意。4つ以上あてはまる場合は、たとえ自覚はなくてもすでに何かに依存している可能性があるという。
「依存は一種のストレスへの対処行動」と依存症治療に携わる斉藤章佳氏は言うが、ストレスや不安を抱えている現代人すべてが依存症になるとは限らない。ただし、「その線引きは難しい」と心理学者の杉山崇氏は語る。
「脳の報酬系が活発になりやすく、ドーパミンで衝動的になる人は遺伝的に存在します。しかし、同じ物や行為に固執するのは生活環境の要因も大きく、発達障害の特徴や、強迫性障害の症状とも厳密には区別しきれない部分がある。どんな人でも、程度の差こそあれ依存症になる可能性はあるのです」
一方で、多くの臨床経験から「依存しやすいタイプの人」も確かに存在するという。
「物や行為に依存してしまう人は、相対的に他人を頼ったり、助けを求めるのが極端に苦手な傾向があります。いわば、“人に依存するのがヘタな人”が多い。特に男性は、女性に比べて自分の弱みを人に見せられなかったり、コミュニケーションがヘタで孤立してしまうケースが目立ちます。すると自分の中のストレスや不安からの現実逃避手段として、物や行為に耽溺してしまうのです」(斉藤氏)
では、そんな人が依存状態に陥らないためには、何を心がければいいのだろう。
新型依存を断ち切るための処方箋
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