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「いいね」だけでは共感が生まれない。これからは「溜まり場」がカギ<魂が燃えるビジネス>

 いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるビジネス」とは何か? そのヒントをつづる連載第26回 コンサート「共感の時代」。ツイッターやフェイスブック、インスグラムといったSNSが普及し、「いいね」が当たり前になった現代はそう呼ばれています。  とはいえ共感が求められるのは、今に始まったことではありません。そもそも共感は人間が社会を形成するために持つ能力の一つ。食器のスプーンが「掬う」という手の機能の延長であるように、テクノロジーは人間がもともと持つ能力の延長線上にあります。  人間は自らの機能を「もっと」と拡張する形で欲望を持ちます。インターネット全体はコミュニケーションの延長であり、「いいね」は共感の延長です。どちらも心を対象にしています。「モノ消費からコト消費」といった視点を含めれば、私たちは単なる欲望ではなく、心の充足を求めている実態が浮き彫りになります。  しかし、すでに多くの人が感じているように、SNSや「いいね」ではインスタントな共感しか生まれません。そしてインスタントな共感が満足させるのは承認欲求に過ぎません。それはポテトチップスのように嗜好品としては魅力的ですが本質的な満足はなく、躍起になればなるほど空虚さを覚えるようになります。  深い共感にはコメントや「いいね」のように「たまたまその場に居合わせただけ」ではなく、ある程度の価値観の共有やその頻度、つまりコミュニティが必要です。これはミュージシャンのライブを想像すれば、すぐにわかります。同じアーティストのファンが何千人、何万人と集まって心を一つにする。するとそこにその瞬間にしか存在しえない一体感、深い共感が生まれます。CDもDVDも立派な商品ですが、ライブの熱気までは伝えられません。
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動画では会場の空気までは伝えきれない
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