更新日:2022年11月20日 10:05
エンタメ

「女装したい人たちを幸せにしたい」世界初ジェンダーフリー歌劇団の誕生秘話――女装小説家・仙田学

「女の子クラブ」と「女装子歌劇団」

 男の子5人を女手ひとつで育てたお母さん。 「どうして皆は助けあわないんだろう?」という問いを与えてくれた。  そして、女装をカミングアウトするためには、困っている人、弱い人を守っているという実績を積まないと、と頑張らせてもくれた。  頑張るうちに、くりこさんは「女の子クラブ」と「女装子歌劇団」と、あわせて数十人の人々のマネージメントをするようになっていた。  女装をしている人だけでなく、多くの人たちに慕われ、愛されている。 「皆を幸せにしてあげたいんです。劇団員も。観に来てくれたお客さんたちも」  くりこさんは、僕の目をまっすぐに見つめてそう言った。<文/仙田学>
女装子歌劇団04

筆者(左)と、女装子歌劇団リーダーのくりこさん

【仙田学】 京都府生まれ。都内在住。2002年、「早稲田文学新人賞」を受賞して作家デビュー。著書に『盗まれた遺書』(河出書房新社)、『ツルツルちゃん』(NMG文庫、オークラ出版)、出演映画に『鬼畜大宴会』(1997年)がある
1
2
3
※女装子歌劇団の公演の詳細はこちら
おすすめ記事
ハッシュタグ