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引きこもり・ニートは自虐うつ予備軍! 社会から孤立しないためにするべきこと

うつにも似た症状で無気力になり、社会生活を放棄してしまう自虐うつ。最近では、自虐うつ予備軍と呼ばれる、社会から孤立した引きこもりやニートも問題になっているという。彼らはなぜ、これまでの経歴や人間関係など生きてきた証しまで傷つけ、自暴自棄になってしまうのか。誰もが簡単に陥ってしまいがちな心の闇に迫る!

自虐うつ予備軍は引きこもり・ニート段階で救うべし!

引きこもり 親の年金などに頼っていた結果、その生活基盤が一度崩れれば、すぐに自虐うつへと転落してしまうのが、今の高齢化した引きこもりやニートだ。支援団体トカネットの代表を務め、これまで多くの引きこもりやニートに接してきた藤原宏美氏も「今の社会で孤立化した引きこもりやニートは、セルフネグレクト予備軍と言えるかもしれません」と警鐘を鳴らす。 「他人や社会と繋がっていない引きこもりやニートの多くは、まだネット上で誰かと繋がっていますが、これが断たれた瞬間、一気に気力がなくなり、孤立化に向かう可能性があります。特に、40代半ばを過ぎると『社会から必要とされていない』と感じることが多く、セルフネグレクト化が心配です」  内閣府によれば、34歳以下の若年無業者(いわゆるニート)の数は56万人。だが、35~39歳の無業者数も20万人にも上る。これらが自虐うつ予備軍と考えると、恐ろしい事態だ。 「引きこもり・ニートだけの問題ではなく、今働いている人も仕事をなくしてしまったら、一気に孤立化する可能性があります。できる範囲で人と繋がって、行政も含めた自分なりのセーフティネットをつくることで、孤立からセルフネグレクトに向かうことは防げます。セルフネグレクトに陥ってからでは、他者からのサポートも拒絶してしまい、そこから抜け出すことが難しくなりますからね」  引きこもり・ニートが助けを求めて声を上げる。それは、もしかしたら社会復帰を求める彼らの最後のシグナルになってしまうかもしれないのだ。 【藤原宏美氏】 引きこもり支援組織代表。ニートや引きこもりの訪問支援を行うトカネット代表。現在は定期的に彼らが互いを語り合えるイベント「希望の会」を主宰。著書に『独身・無職者のリアル』(共著・扶桑社刊)など ― 死を招く[自虐うつ]の正体 ―
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