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子供の頃に過ごした街を歩いてみませんか?――言い訳して前に進めなくなった大人たちへ

 私たちはあれこれと、ああでもないこうでもないと考えます。どうすればうまくいくのか計画し、何が必要なのか検討し、しかもそれが当たり前のことだと思っています。しかし、そうした理屈は大人になるにつれて、身につけた態度の一つに過ぎません。便利ではありますが、だからといって本質と限りません。  哲学者のジョン・ロックは「すべての知識は経験に基づく」と言いました。ところがあまりに知識に偏りすぎると、経験の新鮮さが失われてしまいます。すべての物事をいつかどこかで見た何かと一緒だと考えて、きちんと見ようとしなくなります。子供の目が輝き、大人の目が曇っているのは、知識というフィルターを挟むかどうかの違いです。  もし人生に退屈しているのなら、自分と周囲に薄いベールを一枚隔てて生きているように感じるのなら、子供の頃に過ごした街を歩いてみてください。頭でっかちの捉え方とは別の、地面に近い足元のリアリティを取り戻せます。もし生まれてからずっと同じ家に住んでいるのなら、自分が通った学校の文化祭に顔を出してみましょう。同じ印象を受け取れるはずです。  物事にはすべて理由があります。人間の心がどう働くのかも、ほとんど理屈で説明できます。しかしその一方で、それはただ理由を見つけているだけだとも言えます。子供はわざわざ考えを巡らすことなく行動します。そうした子供の頃を思い出すと、それだけでフットワークが軽くなります。それは「でも、でも」と言い訳して前に進めなくなりがちな、私たち大人にとって良い薬になります。「行動に理由がいらない」というのは大変な強みです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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