銀座のクラブのお客様から学んだ「失敗を失敗で終わらせない方法」
それから約1時間かかって、ジェットスキーを陸に引き上げ車を砂浜から脱出させることに成功しました。お客様は「諦めなかったらできるね!」とぽつりと言いました。
後日、お客様は、車を砂にはまりにくいタイヤに交換し、ジェットスキーを引き上げる道具と2トンワイヤーを買ってきて、次からはすんなりとジェットスキーを陸に引き上げることができるようになりました。
私は感動しました。これこそが失敗に対する正しい反応なのだと思いました。失敗することを恐れて戦わないのが一番良くないです。失敗したことに責任感じて辞めてしまったらそこで終わりです。
だからと言って失敗したときに、やる気にみなぎって空回りし、不必要に自分の頭をガチガチにさせる必要もありません。失敗が成功に変わるまでには、ある一定の経験と時間が必要です。失敗している過程を楽しむことが大切です。
ジェットスキーでの体験以降、私は、お客様を接待などで怒らせて指名をはずされた後も、諦めず営業を続けました。すると、そのお客様が帰ってきたくれたのです。
また、あるお客様には口説かれて断って指名をはずされた後も、諦めずに営業を続けていたら「エッチできないけど、健気でかわいいから」といって指名を取り戻すことができるようになりました。
失敗に一喜一憂することなく、焦らずに腐らずに「もっとこうしたらうまくいくかもしれない」ことをひとつずつやってみて、うまくいかなかったことを教訓に生かし、うまくいったことをひとつずつ積み上げていくのが、失敗を失敗で終わらせない唯一の方法です。<TEXT/内野彩華>新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中
うまくいったことを積み上げていく
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