仕事

「自分がよくわからない」という人は答えを一つに絞ろうとするから

自分とはなにか?

 しかし、そもそも自分は一つに絞れません。最初はそういうつもりになっても、次第に決断が揺らいでしまいます。それならば色々な自分を認めて、そこから結果的に選択するという生き方も考えられます。そうすると「これが自分の道」と狭めて意固地になるのでもなく、ただ根無し草のように流されるわけでもなく、自他共に認められる選択ができるようになります。  人間関係は鏡です。色々な自分を知っているからこそ、それによって他人を受け入れられるようになります。相手の悲しみがわかるのは自分の悲しみを知っているから、相手の絶望がわかるのは自分の絶望を知っているからです。そして、このような態を「器が大きい」と言います。  自分を理解すればするほど、相手のニーズが読み取れるようになります。これは仕事や恋愛、その他あらゆる人間関係に役立ちます。自分の考えが自然と他人に認められるので、結果として自分の道が成就します。まさに情けは人の為ならずです。  これが自分の思考を常にチェックし、その奥底にある信念を明らかにしていく「気づきのメモ」の価値です。また、何かトラブルが起きても、「自分がどうしたいのわからない」と頭を抱えずに済むようになります。仕事や家族の悩みはどこかで真剣に向き合わないと、何年も尾を引いてしまいがちです。それがなくなるだけでも、新たな環境、新たな出会い、新たな選択肢に飛び込めるようになり、人生が前に進むようになります。 「自分って一体何?」という問いかけは、インドに旅に出るようないわゆる「自分探し」を連想させるかもしれません。確かにそういったカルチャーギャップも効果的かもしれませんが、本質的にはそんな遠出の必要はありません。なぜなら自分から離れる瞬間など、私たちにはありえないからです。それは「見つからないから探さなくてはいけない」のではなく、当たり前すぎて気づかなくなっている幸せの青い鳥です。自分の思考と信念に気を配ることで、私たちはただ一つではない多面的な自分を発見し、人生の可能性を広げられるようになります。 佐々木コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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