R-30

「自分がよくわからない」という人は答えを一つに絞ろうとするから

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第60回

「自分がよくわからない」のは答えを一つに絞ろうとするから「自分がどうすればいいのかわからない」「自分が何をしたいのかがわからない」

 仕事や恋愛、家族関係で大きなトラブルを抱えた時に、私たちはそう悩みを口にします。その時初めて、何となくわかっているつもりでいた自分のことが、実はそうではなかったと、自らの言葉によって明らかになります。

 とはいえ「自分とは何か?」と問いかけたからといって、いきなり答えが見つかるものでもありません。なぜなら、私たちはその答えが「一つに決まる」と思い違いをしているからです。漢字の書き取りや計算問題の答えは一つかもしれません。しかし、「自分とは何か?」という問いの答えはたくさんあります。その一つ一つを認めていくという地道な作業が必要なのです。

 明るい自分。暗い自分。真面目な自分。怠けがちな自分。物事に寝食を忘れて熱中できる自分。飽きっぽい自分。他人の成功を祝福できる自分。人のせいにばかりしている自分。一人の人間の中には、様々な自分がいます。なぜなら私たちは生まれた瞬間から、家庭や学校や会社で様々な経験をして、様々な感情を抱くからです。強い感情を抱く度に、異なる自分が生まれます。

 色々な経験をして、そのたびに色々な自分が見つかっていくのに、あえて一つに絞ろうとするから、 それが人生が滞る原因になります。言わばアクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態です。

「色々な自分を見つけたら、かえって迷うのでは」と心配になるかもしれません。「野球選手になりたい、でもサッカー選手にもなりたい」という二つの自分を見つけても、目指す道とできる行動は一つです。だからこそ「自分はこういう人間だから、この道を進もう」と一つに絞りたくなるのも道理です。

次のページ 
自分とはなにか?

1
2




おすすめ記事