R-30

何をやっても無駄。人がネガティブ思考に陥る本当の理由とは?

 いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第68回

ネガティブ思考 信念というと、「一つのことをやり抜く」といったポジティブなイメージがあるかもしれません。しかし思考には「ポジティブ思考」と「ネガティブ思考」があるように、信念にも「ポジティブな信念」と「ネガティブな信念」があります。

「何をやっても無駄」とか「どうせまた失敗する」といったネガティブ思考には誰もが悩まされたことがあるでしょう。こうしたネガティブ思考は切り替えようとしても、なかなか切り替えられません。「こんな風に後ろ向きになるのは良くない」といくら自分に言い聞かせても、「でもやっぱり上手くいかないんじゃ……」と考えてしまいます。

 そして「思考は現実化する」という格言のとおり、「何をやっても無駄」で「また失敗」を繰り返すことになります。自己啓発の一環として過去の出来事をきちんと思い出していくと、やり方や環境のせいばかりでなく、むしろ自ら失敗に転がり込んでいったことが明らかになります。成功した実業家が「そのまま続ければうまくいくはずなのに、もう少しのところでみんなやめてしまう」と嘆くのに納得できるようになります。

思考は結果で、信念は原因


 こうした否定的なサイクルの原因になっているのが、自分のネガティブな信念です。「自分の信念」と「現実の出来事」の化学反応によって思考は生まれています。ポジティブな信念があればポジティブな思考が生まれ、ネガティブな信念があればネガティブな思考が生まれます。つまり思考は結果であり、信念こそが原因です。自分の思考ばかり気にして信念に気づかないのは、卵ばかり気にして鶏に気づかないのと一緒です。

 ただ、人間にはそうならざるをえない事情があります。普通に生活しているだけでは、自分の信念に気づくのはとても困難です。それがネガティブな信念でもあれば尚更です。ネガティブな信念が生まれる経緯には苦しみや悲しみ、理不尽があります。誰もそんな過去を積極的に思い出そうとはしません。こうして過去の記憶と共に信念も抑圧されて原因がわからなくなり、ただただ自分の思考に振り回される状態が出来上がります。

 ネガティブな信念が特に生まれやすいのが創作、競争、恋愛の3分野です。作家や漫画家、ミュージシャンなどクリエイティブな職業を自分の仕事にできなかった。スポーツでレギュラーになれなかった、あるいは勉強で志望校に合格できなかった。好きな人に振り向いてもらえなかった。「才能が認められなった」「人に選ばれなかった」という経験は、人生全体に負の影響を及ぼします。

「経験があると」と言いましたが、こうした経験がない人などいません。生まれてからこの方ずっと幸せで順風満帆なんて人間はいないからです。誰もがその時々で苦しみや悲しみ、理不尽を経験し、心に痛みを秘めています。そして、いつかそれと向き合う日がやってきます。その日が来るまでは、心の痛みを避けるようにして同じ失敗を繰り返します。

次のページ 
ネガティブな信念に向き合おう

1
2





おすすめ記事