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人の生き方を見てどう思うか?が重要なワケ

 いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第66回 人の生き方を見てどう思うか?が重要なワケ メンタルレコーディングは単に物事を記録するだけでなく、自分の思考を記録します。すると徐々に思考に特有の傾向や癖があるのに気づいてきます。その傾向や癖、思考パターンこそ、その人が生きる拠り所としている「信念」です。つまりメンタルレコーディングは、自分が気づいていない信念に気づくための試みです。  なぜ自分の信念に気づく必要があるのか。場当たり的な行動をする人を、私たちは「あの人は信念がない」と指摘します。しかしこの指摘は誤りで、場当たり的な行動は、そういう行動を取らざるをえない信念を抱えてしまっているのです。  信念は一つではなく、たくさんあります。それは生まれてから10年、20年、30年と生きるなかででき上がった心の地層です。メンタルレコーディングは、この信念の集積を「信念体系」と呼んでいます。人間は平等ではありません。信念体系が整っていて成功しやすい人もいれば、あちこちに矛盾があってなかなか前に進めない人もいます。場当たり的な行動は信念がないのではなく、矛盾した信念を持ち、しかもそれに気づけずに修正できないでいる結果です。

大事な気づきをどう得るべきか?

 人間の心はよくできていて、本当に気づくことができれば自然と修正が始まります。現実の物事では行動が大切ですが、心の機微に大切なのは気づきです。自己啓発はいかに深く、いかにしみじみと「ああ、自分は今までこういう風に物事を考えていたのか」と気づくかにかかっています。気づけば心が変わり、それに伴って現実も変わります。信念は想念の土台になっているからです。  似たような言葉で間違いやすいので説明すると、信念は自分だけの価値観です。私がよく使っている「人間関係は鏡である」「人を操るのは欲望だけど、人を動かすのは志」とか、スティーブ・ジョブズの「ステイフーリッシュ、ステイハングリー(バカでもあれ、ハングリーであれ)」とか、本田宗一郎の「恋愛していない職人はセンスがない」などが信念です。自己啓発で名言や格言が好まれるのは、偉人たちの信念が自分の信念を感化してくれるからです。  これに対し、その信念が対人関係に現れたのが想念です。「お金は何より大切だ」という信念があると、億万長者を見たときに「あんなに稼ぐなんて、あの人はすごい人だ!」と感じます。逆に「お金は汚いものだ」という信念があると、「あんなに稼ぐなんて、あの人はろくな人じゃない」と感じます。この「あの人は◯◯だ」が想念です。そして、私たちはこの想念に基づいて思考します。相手をどう評価して、どう振る舞うかは自分の持つ信念次第です。  想念には二種類の方向性があります。一つは「あの人は◯◯だ」という相手に対する能動的な想念、もう一つは「自分はあの人に◯◯だと思われているに違いない」という相手に対する受け身の想念です。この能動と受け身の双方向の想念に基づいて、任意に切り出した現実を材料に「ああでもない、こうでもない」と考えるのが思考の正体です。  例えば誰かとトラブルが起きた時に、私たちは「どちらが悪いのか?」という責任の所在を明らかにしようとします。その時よほど傲慢か、よほど極端な事態でなければ、「相手が悪いに決まってる。いや、でも自分が悪いのかも」と思考が巡ります。その思考によって徐々に可能性が狭まっていて、「謝罪」や「無視」や「歩み寄り」といった行動が選択されます。たまたまネガティブな例を挙げましたが、これはポジティブな想念においても同様です。その状態を私たちは「Win-Win」や、さらに第三者も含めて「三方よし」と表現します。
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人間の心にあるメカニズムとは?
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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人はなぜ続けることができないのか? 続けるには「信念」が必要だ!


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