更新日:2019年02月01日 18:26
仕事

成功するために我慢は必要か? サラリーマンに個性は必要か?

高瀬:極論だけど、CM枠って自主規制で総量制限がある。それって限界産業になるってことなんだけど、自ら首を絞めてることに近い。限界産業に見せることで希少性を生み出してた時代は、それで値段が上がったからよかった。これを考えた人は、天才だと思う。でも今は出口が色々あって、テレビの広告が満稿でも他に出せちゃう。自ら首を絞めた結果、メディアの価値が下がってる。では、どうすればいいかというと、テレビのリーチ力を使ってこれだけお金儲けできたという成功事例をたくさんつくること。たとえばスタートアップがテレビのリーチ力を使ってサービスを広げるようなことを一緒にやっていく。テレビと組むことでコンテンツやサービスが成功していくという成功事例をわかりやすいカタチで世に伝えることも大事。結果として媒体価値が上がるし、お金は絶対付いてくる。そのほうが合理性が高いし、可能性は無限。 柴田:個人的には当たり前のことに疑問を持つのが大事だと思ってます。なんでこうなってるんだろう、という気づきが大事。例えば「テレビCMってなんで1本15秒なの、そっち側の原理でしょ?」、と思うわけです。フォーマットがどうとか、これまでやってきたから……というのがあるんでしょうけど。別に5秒×3本でもいいわけじゃないですか。それで単価が上がれば、売上も上がるわけですし。 高瀬:おっしゃる通り。 柴田:15秒なければ伝えられないわけではないし、そのフォーマットにはフォーマットなりの伝え方があるわけですしね。今までの仕組みではできなかったかもしれないけど、デジタルを入れればきっとできるはずじゃないですか。そうなっていかない理由って何かあるんですか? 高瀬:色々あるけどたぶん、根源はサービスをどこに向けてつくっているかという問題じゃないかな。少なくとも今まではずっと昔からのローカルルールで儲かっていたから変化に対しては柔軟になり難いですよね。ホントはぜんぜん可能なんですよ。よく4~5秒だけ別番組の番宣が入るのがありますよね。11秒位は普通に番宣やっていて、最後4~5秒だけ「今週土曜日は、●●!」みたいなヤツ。この4~5秒をセールスで使えないとか議論されたことがあった。当時はシステム改修ができないし、莫大なお金もかかるからナシになったんだけど、今だったらもうちょっと簡単にできるはず。2秒と8秒と5秒でも、トータルで15秒だからそれでもいいんだもんね。当たり前を当たり前と思わないのはたしかに大事。 柴田:コンテンツを作るという観点でいうと、そんなの当たり前だよね、と思っていたところを疑ってみるとコンテンツになり得ると思うんですよね。コンテンツを作る1つの入り口になるんじゃないかなと。 高瀬:たしかに。それ、事業も同じですよね。コンテンツも事業のアイデアも同じだと思うんだけど、人が面倒くさいことをやってあげることと、あとは、素朴な疑問をもつこと。 柴田:そうです。
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