昔好きだった音楽を聴いてもピンとこないのは成長の証し?
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第93回
仕事や学校で人にあれこれ言われると、だんだん自分がどうすればいいのかわからなくなってきます。「自分は何がしたいのか?」「自分らしさとは何なのか?」と考えたことは誰にでもあると思います。
私は昔、ザ・ピロウズというバンドのベストアルバム『フール・オン・ザ・プラネット』を愛聴していました。先日、そのアルバムを久しぶりに聞いたところ、こんなフレーズがあるのを思い出しました。
「キミの夢が叶うのは 誰かのお陰じゃないぜ 風の強い日を選んで 走ってきた」(Funny Bunnyより)
「全てが変わっても 僕は変わらない」(Fool on the planetより)
まだ十代だった頃、私はこの歌詞に感動して、それが自分の世界観になっていました。「自分はそうやって生きていくのだ」と、すっかり思い込んでいました。それが20年近く経って聞いてみると、昔と同じように感動はするものの、全面的な肯定はなくなっていました。
私は自分の経験から「自分の夢が叶うのは、色々な人のお陰」だと思うようになりました。また「すべてが変わるとともに、自分もまた変わっていく」と思うようになりました。どちらが正しいとかではなく、いつの間にかそう考えるようになっていた自分に気づいたのです。
今の私から見ると、こうしたロックに表現されている「自分」は他人との繋がりを認識していない、「小さな自分」のように思えます。では、そうした音楽に心酔していた自分が「まちがっていた」とか「馬鹿だった」と思ったりするかといえば、そうではありません。
夢を叶えたいなら「小さな自分」のままではいられません。でも、「大きな自分」の始まりには「小さな自分」がいます。昔好きだったアルバムを通して聴いていると、その頃の記憶がよみがえってきます。私はまだ若く小さかった自分がなんだか愛おしくなりました。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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