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夫婦喧嘩で夫の大麻使用を疑う…妻はなぜ気がついた?<薬物裁判556日傍聴記>

妻はどうして大麻使用に気づいたのか?

イラスト/西舘亜矢子

検察官「奥さんは、あなたがマリファナを使っているんじゃないかというのを疑っていたみたいなことが書証に出てきましたけれども、何でソレを奥さんは知っているんですか?」 被告人「私の行動を見ていたからではないかと思うんですね。あと、まあ、ニオイが出るので、そのニオイでおそらく感づいたのではないかと思います。私は詳しく聞いていないので、わかりません」 検察官「奥さんの前では吸っていたりとか、そういうことはしていないんですか?」 被告人「妻の前では吸っていません」 検察官「ふーん。あなたとしては、今後ね、大麻を使わないという気持ちがあるとお話されていましたけれども、勾留されている間に、大麻がね、どういう薬物だとかということについて学んだりはしましたか?」 被告人「えっと六法とかを読んで学びました」 検察官「大麻が禁止されている薬物っていうことをですね?」 被告人「はい」 検察官「大麻自体がどういう薬物で、どういう薬理作用があって、どういう依存性があるとかですね。そういう事については学んだりしたんですか?」 被告人「細かいところに関しては資料がないので学んでいませんが、やはり、あの、私の周りから聞いた話で学びました」 検察官「先生にね、私は今回本当にやめたいんでね、薬物がどういうものか知りたいから差入れてくださいとか、そういうようなお願いはしていないんですか?」 被告人「そこはしませんでした」 検察官「自分でね、薬物をやめようという気持ちがあるっていうのは、この法廷で話されていますけれども、あなたみたいに同じようなことを誓う人は、皆さん言います。誓っている人たちの半分くらいは、また使って、また所持してここに逆戻りして、そのまま刑務所に行くと、そういうことになっています。あなたは、その半分に入らないというふうに、誓えるのは何でですか?」 被告人「それは私の信仰している宗教のこともあるし、やはりあと、自分の心ですね、気持ちに、決別しましたので、あとさっき言った子供の件ですね。4月9日、いや6日の誕生日に会うことができなかったというのは私、留置場の中で一晩中泣いていました。  で、やっぱり涙というのが、涙を流した時に初めて自分の罪の大きさというのを、すごく感じました。で、本当に子供のことを愛しているので、その愛している子供に会えなかったということが、非常に辛かったので、もう二度と、こういうことはしないっていうふうに、子供達の前でも誓ったので、私はどんなことがあっても、もうしないというふうに伝えました」
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今回の判決は…
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※斉藤さんのnoteでは裁判傍聴記の全文を公開中 https://note.mu/so1saito/n/nb6bde5f57745
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