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ウイスキーの聖地を巡るなら大きめのトランクを空にして行くべき理由

ラフロイグはシングルモルトウイスキー初の英国王室御用達

 クルマで移動中、白い荷物置き場のようなものが何か所かあったので何か聞いたところ、ピートの切り出し場とのことでした。近寄ってみると、ピートをスコップで直方体に切り出し、乾かしているところでした。ビニールシートは雨よけとのことです。ただしこれは家庭で使う暖房用で、ウイスキーに使うピートは重機で掘り出しているそうです。  生のピートは草入りの泥のようで、微妙に柔らかかったです。もちろん、火を付けなければ燻製香もしません。ピートはその土地の所有者のものとのことで、ここでは持って帰ることはできませんでした。

遠くに白いテントのようなものが見えます

ピートの切り出し場でした

きれいに切りそろえて乾燥していました

 稼働中の蒸留所で一番南にあるのがラフロイグ蒸留所です。1815年に設立され、2015年には200周年を迎えています。チャールズ皇太子は、自身の誕生日のお祝いとしても訪れるほど好きな銘柄で、1994年にはシングルモルトウイスキーで初めての英国王室御用達許可証を下賜されました。  原材料の大麦は、85%をポートエレンから買い付けていますが、残り15%はラフロイグ蒸留所で製麦しています。珍しく、フロアモルティングという手法で発芽を促し、キルン塔の乾燥室で発芽を止めます。このおかげで、ピートの効き具合を表すフェノール値は40~45ppmなのですが、遙かにインパクトのあるピート感が出ているのです。  ここでは、アイラフェスティバル限定ボトル「ラフロイグ カーディス2019トリプルウッド オリジナルカスクストレングス」を購入しました。

最も有名なアイラウイスキーの1つ、ラフロイグ蒸留所のウェアハウスです

ラフロイグ蒸留所はビジターセンターに寄りました

多数のラフロイグが試飲できます

ラフロイグのピート保存庫です。ウイスキー用のピートはきれいに切り出しておらず、山積みになっていました

ラガヴーリン蒸留所ではツアー参加がオススメ

 続いて、お隣のラガヴーリン蒸留所にやってきました。こちらにも、ガイドのクリスティーンさんがツアーを申し込んでくれました。35ポンドの「Warehouse demonstration」です。これは樽の貯蔵庫で、実際にラガヴーリンを試飲するというものです。  これが、一種のショーのようになっており、20人ほどの参加者を巻き込みながら全員で盛り上がりながら楽しめます。なぜか筆者はトップバッターで全員の前に引き出され、試飲用のウイスキーを吸い上げる大役を任されました。  2019年のフェスティバルボトルを始め、7年熟成、9年熟成、21年熟成、22年熟成と5種類ものラガヴーリンを楽しめます。筆者はいいのですが、ペースも速いので、普通の人だと酔ってしまうこともあるでしょう。そんな時は、持ち帰り用の小瓶をもらい、ウイスキーを入れることも可能です。ただし、1人1個くらいしかくれないので、不安なら持参するのもありだと思います。余ったウイスキーは地面に捨てられてしまうので、とてももったいないです。  ラガヴーリンのオフィシャルボトルは8年もしくは16年なので、21年や22年を楽しめるのはとても貴重な機会です。当然、超絶美味でした。とにかく、倉庫番のイアン・マッカーサーさんのキャラクターが強烈で、ラガヴーリン蒸留所に行ったらぜひこのツアーに参加することをオススメします。時間に余裕があるなら、蒸留所内の設備を見学する8ポンドの「Lagavulin Distillery Tour」にもチャレンジしましょう。

ラガヴーリン蒸留所にやってきました

樽からテイスティングするウイスキーを吸い出します

本日のメニュー。ここでしか味わえない体験です

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