更新日:2023年04月18日 11:00
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N国党の奇行と異常性。そこに渡辺喜美らが群がるきな臭さ/古谷経衡

すべてのメディアからはみ出した人たちが「N国党」に集結!?

 N国党が参議院に1議席を獲得するや、国後島に行って「戦争をして島を取り返してはどうか」「おっぱい」などと乱痴気暴言を繰り返して、憲政史上初となる糾弾決議を喰らい、日本維新の会を除名された丸山穂高代議士が同党に合流。更には参議院無所属の渡辺喜美氏が「みんなの党」としてN国党と合流、統一会派をつくることになった。  ちなみに渡辺喜美氏は、化粧品大手DHC会長の吉田嘉明氏から8億円の借り入れをした問題でみんなの党代表を辞任した経緯を持つ。そして『ニュース女子』沖縄捏造報道事件(’17年)で同番組がBPOから勧告を受けて放送中止になるまで、MXの大きなスポンサーのひとつだったのはこのDHCである。  N国党―上杉氏―渡辺喜美氏は、一見関係がないように思えてMXテレビをバッファ(緩衝)として点と点がつながっている。そこに来て前代未聞のMX襲撃。あくまで想像だが、きなくささ満点の展開である。  政界からも、財界からも、そしてテレビ局からも放逐されたような人々が、N国党という最後の砦に群がるさまは、まるで敗残兵による梁山泊のようだ。
(ふるやつねひら)1982年生まれ。作家/評論家/令和政治社会問題研究所所長。日本ペンクラブ正会員。立命館大学文学部史学科卒。20代後半からネトウヨ陣営の気鋭の論客として執筆活動を展開したが、やがて保守論壇のムラ体質や年功序列に愛想を尽かし、現在は距離を置いている。『愛国商売』(小学館)、『左翼も右翼もウソばかり』(新潮社)、『ネット右翼の終わり ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか』(晶文社)など、著書多数
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