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44年ぶりの五輪に向け懸命のリハビリ。女子ハンドボール「おりひめジャパン」池原綾香の「折れない心」

世界選手権では世界最小プレーヤー

 池原の身長は157cm。日本代表の中でもいちばん小柄で「前回の世界選手権では世界最小プレーヤーだった」と笑い飛ばす。ポジションは右ウイングで、左利きを活かして外からカットインしてのシュートが1つの形。最後にボールを受けてシュートを打つ役どころだけに、派手なプレーよりも確率を重視したプレーを意識しているという。 「多く点を取ることも大事ですが、最後にボールが回ってくることを考えると、そこで決め切れるかどうかで試合の流れは大きく変わってくる」  ハンドボールは展開の速さに加え、想像以上に激しいコンタクトを伴い、GKを除く6人全員がポジションに関係なく攻守にかかわるスポーツ。攻撃時に池原のスピードとテクニックは武器になるが、国際試合でマッチアップする相手は180cmを優に超えることもあり、守備に回れば身体的ハンデも少なくない。だが、池原はそれも楽しんでいるという。 「やっぱり小さいとナメられるし、相手が露骨に自分のサイドをねらってきているのはわかります。ただ、逆にそこを守り切ったときは気持ちがいいし、相手のボールをはたき倒したときは、『やってやった』みたいな気分になります(笑)」  ハンドボールは日本でもできる。ただ、世界を舞台に戦うのであれば、日ごろから体の大きい世界基準の相手とプレーすることがプラスに働くのは間違いない。 「対戦相手が変われば、プレースタイルも変わりますから。とくに欧州で最も違いを感じるのはGK。体が大きいだけじゃなく、ダイナミックさがある。私は、ニューコビンに移籍する前の欧州遠征で、得意のループシュートが相手GKにあっさりキャッチされて、しばらく心が病みました(笑)。ハンドボールは最終的にゴールを決めるか、決めないかの駆け引きが面白いと思うし、対峙する相手にどう自分が変化してゴールを決められるかが大事。普段からレベルの高い大柄な選手と対峙することで慣れる部分もあります」
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「日本の最大のライバルは韓国」
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