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無印良品マストバイ3選。秋冬最強素材のウールのコスパはユニクロ超え

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第253回目をよろしくお願いします。
メンズファッションバイヤーのMB

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

 ユニクロに匹敵するコスパを実現している無印良品のアパレル。純粋な洋服屋さんじゃないからか、トレンド感やデザイン性などは他ブランドに劣るものの……素材感や着心地などスタンダードなモノ作りを得意としており、時折「大当たり品」があるのが特徴。  ここでは帝王ユニクロに勝てる「無印マストバイ3選」をお届けします! 無印も頑張ってますよ!!

▼メリノのツヤ感とラムの保温性を持つ最強素材

ヤク混ウールクルーネックセーター 3990円(+税) ヤク混ウールクルーネックセーター カシミアに匹敵する美しい風合いと保温性を持つ「ヤクウール」を使ったニット。  実は風合いの美しさと保温性は得てして相反するものです。例えば、ユニクロのニットシリーズを見ると「エクストラファインメリノウール」と「ラムウール」の2つを比べるのが一番わかりやすい。ユニクロの店内に行ってこの2つの品番を見るとニット素材の基本的な概念が理解できます。  エクストラファインメリノウールはツヤ感がたっぷりあり、スーツのインナーなどに使っても映える高級感たっぷりの素材。誰がどの角度で見てもツヤがわかるくらいの迫力があります。その代わり触ってみると案外、薄手。「これで真冬大丈夫か……?」と心配になるほど薄くて軽い。実際、保温性はイマイチで真冬は中にヒートテックだったり、シャツなどを重ね着しないととても耐えられません。  一方、ラムウールはふっくらとしたいかにも「羊毛」な風合い。ふわふわふかふかしており、防寒性に関して安心感があります。一枚で着用しても真冬のインナーには十分すぎるくらい。しかしながら、その反面ツヤ感がなく、メリノウールのような高級感がありません。  そもそも「ツヤ」とは糸の細さからくるもの。布を構成する糸が細ければ細いほどツヤ感は強くなり、高級感が増します。ただし、糸は細くなるほど基本的には素材は薄くなり、防寒性は損なわれてしまう。つまり「高級感あるツヤをとるか」「防寒性をとるか」が冬のニットのジレンマなのです。  しかし、それを解決してくれるのがカシミヤやヤクウール。一般的なウール糸は20ミクロン以上の細さでしかないですが、カシミヤやヤクウールは14~16ミクロン程度のものが多い。糸が細くなればなるほどツヤは美しくなる。加えて、カシミヤやヤクは羊毛と比べて、保温性が極めて高い。つまり「高級感と保温性」を両立させたのがこれらの素材なワケです。  ただ、これらの素材には大きなデメリットが2つあります。ひとつはとにかく高いこと。極上品を低価格で提供するユニクロですらカシミアニットは定価が9990円、限界ギリギリを攻めても1万円ちょうどくらいの価格までしか落とせないのです。もうひとつはとにかく偽物が多いこと。カシミヤと謳っておきながら「カシミヤに似せたアクリル」などの素材を提供していたメーカーは数知れず。この手の素材偽装はアパレルでは横行しており、カシミヤに関してはなんと生産量の4倍流通しているという試算もあります。  4分の3……つまり75%が偽物ということ。ほとんど偽物じゃねえか! 実は大手ブランドや大手百貨店でも素材偽装品が回収され、その度、ニュースになることも。もっともこれはブランドが悪いというより、下請け孫請けの素材メーカーなどに原因がある場合が多い。アローズなどの大手もこの手の報道を受けたことがありますが、百貨店やセレクトショップなどは製造元とブランドが異なるOEM生産品が多く、ブランドが細かなところまで目を届けていないからこの手の事件は起こりやすいわけです。  それに対して、ユニクロなどのSPA形式、生産から販売まで一括して自社が行うブランドであればこの手の話は少ないものです(もちろんSPAとはいえ、すべて自社で生産するわけではないので、その限りではないけれど)。なので、ユニクロや無印などのヤクやカシミヤは一定の信頼は置いてもいいでしょう。名前も知らない格安ショップなどで数千円で買えるヤクやカシミヤなどはちょっと避けたほうがいいかもしれません。  前置きが長くなりましたが、無印のヤクウール。同レベルの素材感であるユニクロのカシミヤなどと比べても、かなり手頃な価格設定になっています。もっとも無印のヤクはウールにヤクを混ぜた「混紡素材」。ユニクロは「カシミヤ100%」と混率に違いはありますが。それでも無印のヤクウールはメリノにない保温性があり、ラムにない美しいツヤ感がある。ユニクロほど混率にこだわらずとも十分に高級感と保温性を両立しています。  4000円ほどでこの風合い、この保温性が手に入るのは本当にすごい! 無印らしくスタンダードなデザインしかないのがちょっと寂しいですが、シンプルな定番品を手にしたい人には「マストバイ」といえるでしょう。
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ユニクロよりも高級感に富んだ素材
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