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あん肝どっさり「あんこう鍋弁」から花椒使用の「麻婆すき焼き弁」まで。超個性的駅弁の磁力/第55回駅弁大会レポ

■シビれブームが駅弁界にも波及

赤と黒、「花椒使用」のインパクト

 チラシを眺めていたとき「ついにここまで来たか」と妙な感慨に襲われた駅弁がある。「神戸麻婆すきやき弁当」(兵庫県 山陽新幹線 新神戸駅/1100円)。今大会も大フィーチャーされている「ひっぱりだこ飯」や「新幹線弁当」など多種多様の駅弁を調整する、兵庫の雄「淡路屋」さんの”刺客”である。子供からお年寄りまで、幅広い世代に向け作る駅弁のなかで、ずいぶん尖ったチョイスを歓迎したい。

一見普通だが、やはり辛そうな香りがする

 パッケージは赤と黒の中華仕様、「花椒使用」とデカ書きされている。スリーブを外して蓋を開けると一見なんの変哲もないすき焼き弁当だ。しかしほのかに鼻腔を刺激する唐辛子の香り。すき焼きをひと口頬張ると、甘めのすき焼き。次にご飯と一緒に食べると、甘みの後にジワッとくる辛味&シビレ。肉をどけると唐辛子が混じったご飯が姿を現す。豆板醤と一味を加えた旨辛飯だそう。

肉をどけると一味がまぶされた「旨辛飯」が

 すき焼きは「麻婆風牛肉煮」ということだが、麻婆感はあまりない。厚揚げ豆腐煮とエリンギに”火鍋感”を感じるが、思ったより辛くない。ご飯の辛味が逆に牛肉の甘さを際立たせている。激辛好きの記者からすると全体的に「甘い」と感じるレベルだが、駅弁ゆえ仕方のないところだろう。わがままを言えば、すこし前に紹介した「牛肉ビビンバ弁当」のように、別袋でコチュジャンをつけたように「花椒」で辛味足しができたら良かったと思う。  こうした意欲作が多く出品される「駅弁の甲子園」、さらなる味をレポートしていきます。 取材・文・撮影/駅弁記者(参加=13年連続18年目)
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【第55回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会】
1月8日(水)~21(火)
京王百貨店新宿店7階大催場
午前10時~午後8時 ※14(火)は午後5時、21(火)は午後6時閉場
https://www.keionet.com/info/shinjuku/ekiben2020/
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