更新日:2023年05月18日 16:09
お金

2020年の競馬は騎手で買うのがオススメの理由。狙い目の騎手は…

鈴木ショータ氏

 2020年の競馬が始まった。心も収支も心機一転! ということで競馬の収支をつけるとき、年ごとに区切って考える人が多いはず。「今年こそはプラス収支を…」と願い、夢にあふれているのが新年を迎えた今でしょう。そんな夢を現実にするために、今回は2020年に使える情報をお伝えしていくことにする。テーマはずばり”2020年の注目騎手”。

’20年は騎手の先物買いがチャンスの年

 競馬では“馬7:人3”と言われるほど騎手の腕も結果を左右する重要なファクターとして考えられている。しかしリーディング上位の騎手は多くのファンが注目して馬券を買うため、オッズ的な妙味は少ないのが現実だ。今年は有力騎手の調教師転向で引退する話もある。そこで狙いとなってくるのが、今後ブレイクしそうな騎手を“先物買い”する作戦だ。  トラックマンとして多くのレースを見て、そして時には騎手たちにインタビューをし、騎手の性格や傾向はつかんできた。そうした経験をもとに、個人的な馬券にも大いに貢献してくれている若手騎手たちを今回紹介していくことにする。

森裕太朗騎手……乗り替わりで好走多くしばらく減量なのも◎

 まず挙げたいのが2016年デビューの森裕太朗騎手だ。初重賞挑戦となった2019年の中京記念ではクリノガウディーとのコンビでハナ差の2着と惜しくもタイトルは逃したが、その存在感を示した。腹をくくった騎乗が多く、大逃げやイン突きなど大胆な作戦で穴をあけることが多い。また大敗続きだった馬が森裕太朗騎手が跨ったことによって気合いが入り、その後成績が安定してくることも多々目にする。  カフェリュウジンという馬は3戦連続2桁着順が続きピークを過ぎたかに思えたが、森裕太朗騎手が騎乗したレースでは単勝130倍ながら一気にスパートするレースをして4着と好走。その後も6着→3着と安定した走りを見せ、その後見事1着となりオープン入りを果たした。このように馬のやる気スイッチを入れて走る気にさせるのが森裕太朗騎手のすごいところだと感じる。2019年は単勝回収率85%、複勝回収率104%と複勝なら全て買っていてもプラス収支になっていた。人気以上に持ってきてくれる今一番おいしい騎手はこの人だろう。まだしばらくは1キロの減量特典もあるのでこの傾向は続きそうだ。

鮫島克駿騎手……高い回収率の秘訣は研究熱心な姿勢

 2015年デビューの鮫島克駿騎手もブレイク寸前だ。重賞勝ちはまだないが、それも時間の問題かもしれない。  2019年はアイビスサマーダッシュの前日に落馬負傷。騎乗予定だったライオンボスに乗ることができず重賞タイトルは取り逃したが、技術的には及第点に達しているのは明らかだ。数字的にもそれは表れていて2019年は単勝、複勝ともに回収率98%とハイアベレージをマーク! 好成績の秘訣はおそらく彼の研究熱心な性格だろう。レース後にインタビューをする機会が何度もあったが、各馬の個性をつかんで騎乗していることが実に多いと感心した。  テン乗りの場合でも過去のレース映像を入念にチェックし、好走と凡走の原因をしっかり研究できていると感じた。また馬場読みにもこだわっているようで、前が止まりにくい日なら積極的にポジションを取りに行ったりと、知能とガッツに富んだ騎乗をしてくれる。研究熱心な性格で言えばJ.モレイラ騎手も例として挙げられるが、鮫島克駿騎手にも2020年は“モレイラ級”の活躍を期待したくなる。
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総帥に認められた若手騎手
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元「競馬エイト」トラックマン(栗東担当)。学生時代には中央、地方を全場渡り歩き、フランス、香港、ドバイまで駆け回っていた、根っからの現地観戦好き。『競馬伝道師』として週刊大衆やモンドTV「競馬バトルロイヤル」などでも活躍している。

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