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日本の自称保守の愚かさ。台湾の蔡総統圧勝でなぜはしゃぐ?/古谷経衡

「中国憎し」の一点のみで蔡英文再選に狂喜

 しかし、思想信条は違っても「反中国」ならば手を取るというのなら、中国を「大国主義・覇権主義的」と改定党綱領に書き込み、激しく批判している日本共産党にも万雷の拍手を送るべきであるが、彼らは単に「共産党はパヨク」と唾棄するのみで、こちらにはてんで塩対応である。  蔡英文とその支持者は、日本からの訪問者たちが、「中国憎し」の一点において自らに共感し、その実、毒々しい復古主義的で、封建的で、場合によっては差別的世界観を内包している「日本右翼」であると知っているのだろうか? 写真/時事通信社
(ふるやつねひら)1982年生まれ。作家/評論家/令和政治社会問題研究所所長。日本ペンクラブ正会員。立命館大学文学部史学科卒。20代後半からネトウヨ陣営の気鋭の論客として執筆活動を展開したが、やがて保守論壇のムラ体質や年功序列に愛想を尽かし、現在は距離を置いている。『愛国商売』(小学館)、『左翼も右翼もウソばかり』(新潮社)、『ネット右翼の終わり ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか』(晶文社)など、著書多数
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