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コロナ禍の「おっさんLINE」に殺意を覚える。有事で人間性が露わに…

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第二十二夜 小人閑居して不善をなす

 朝六時。起床してカーテンを開けて、換気のために窓も開ける。  ひんやりとした朝の空気が寝室に流れ、やわらかい春の陽が差し込んで一気に目が覚めた。酒を飲んでいないので頭もスッキリしている。  コップ一杯の水を飲みほして、デニムと薄手のニットに着替えてカーディガンを羽織り、コーヒーを入れるために湯を沸かす。  なんて健康的なんだろうと思ってこれまでの生活を反省し、そしてこの期間が明けてからの再びの不健康な生活を思うと少し暗澹たる気分になった。  スマホを開くと、深夜に来ていたLINEの通知が数件。大概ろくな内容じゃないのでとりあえず開かない。  震災の時もそうだったけど、こういう有事の際には社会構造だとか人間性だとかいろんなものが露わになる。  しょうもない酔っ払いだなぁと思っていた奴が酒を飲んでいなくてもしょうもなかったり、アクティブなアピールをしていた奴がただの構ってちゃんだったり、「こっそり営業してる店もたくさんあるみたいですよ~」とか言って暗に店を開けることを煽り、要は自分が飲みたいだけの自分勝手な奴だったり。  対面しない方がわかることもある。会って接すると湧いてきがちな同情や「まぁなんだかんだ言っても悪い奴じゃないんだよな~」という気持ちたいして生まれてこないので、妙な補正が掛からない。わたしとしては仕事以外でも仲良くしていきたい人と関わりたくない人との明確な差別化が図れてある意味良かったと思う。  そんなわけで、この期間中にお客さんその他から送られてきた「暇~」とか「何もやることないよ~」とか「自粛辛いからご飯行こうよ~」みたいな旨の連絡は悪いけれど総スルーしている。返信したところでだらだらとした生産性のない内容が続くだけなのは目に見えているからだ。  優しい女子だったら、お家で〇〇してみたら良いんじゃないですかぁ?ってアドバイスしてあげるんだろうけれど、そこまで親切ではないし、その後の結局何も変わらない様子を見て生まれる残念な気持ちの方が勝る気がしている。学ぶに暇あらずと謂う者は暇ありとも雖も亦学ぶ能わずって言うし。  何より、世の中に日々新たな娯楽を模索する人間の姿を数多く見かけるというのに、LINEなんかで他人を使ってその適当な「暇」を埋めようというやり方が頂けない。ア●ゾンのクソでかい箱の隙間を埋めるプチプチぐらいに思ってるのか?
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「コロナに負けるな」の空虚さ
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