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飲食店のテイクアウトを事前注文「PayPayピックアップ」、店側の理解度に課題

 6月から順次提供を開始している「PayPayピックアップ」。これは飲食店のテイクアウト注文を事前に行うもので、利用者は店舗内で待つことなく飲食物を受け取ることができる。  新型コロナウイルスは「オンラインでの飲食物の注文」という手段を、日本人に強く認識させた。確かにこの手段は感染拡大を阻止するための苦肉の策であることは否定できないが、一方で新興国では数年前から「事前注文アプリ」が日常的なものになっている。  その理由は後述するが、日本は数年遅れでようやく飲食物注文のオンラインプラットフォームが整備されるようになった。が、そこには「店員がオンライン注文を使いこなせない」などの課題点も含まれているようだ。

思い立ったら即注文

PayPay

画像は、PayPayのアプリ画面(以下同)。赤丸の部分に「ピックアップ」の項目がある

 まずはPayPayピックアップの仕組みと使い方を解説していこう。PayPayのアプリを開くと「ピックアップ」という項目があることに気づくだろう。これをタップし、なおかつスマホの位置情報をオンにしていると周囲のPayPay提携飲食店が表示される。 ピックアップ 筆者は静岡県静岡市在住。表示された飲食店から選ぶと、次に出てくるのはメニュー表。食べたいものを選択して決済画面に進む。支払いは当然ながら、PayPayを使った前払い。受取予定時刻は事前に提示されるので、それに合わせて来店すればいい。 受け取り番号 操作自体は非常に簡単だ。プロセスも少なく、思い立ったら手軽に注文できるよう設計されている。しかし、このPayPayピックアップの問題は別の部分にあった。
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オンラインサービスを使いこなせない店員
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ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー

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