更新日:2021年09月08日 14:28
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ネトウヨ総理に残された道はただ一つ。潔い退陣だけだった/倉山満

国際政治の本筋を無視した、イカサマ言論人の「米中戦争」「中国崩壊」商売は後を絶たない

 そもそも、「中国をやっつける」の「中国」「やっつける」とは、何なのか。 「中国」とは、中華人民共和国なのか、中国共産党体制なのか、習近平政権なのか。政治家の裏切りなど日常茶飯事の中国では政権崩壊の危機など常にあるが、コロナ禍を軽く乗り越えた習近平が今すぐに放逐される予兆が、どこにあるのか。また、支配体制や国そのものが崩壊して、それが日本の利益になるのか。  我が国は近代史において苦い経験がある。1911年の辛亥革命において、清朝が崩壊した。その後に成立した中華民国は一度として安定することなく、動乱に巻き込まれて大日本帝国は滅んだ。  もう10年くらい「○○年に中国が崩壊するぞ」との、「中国崩壊」商売は後を絶たない。だが、その時への備えを日本がしてきたなどという話は、聞いたことが無い。  また、「やっつけてくれる」とはどういうことか。まさか、アメリカが世界大戦を覚悟で軍事力を行使するのか。もし大戦争を覚悟するならば、地上軍の動員があるはずだ。最近では、湾岸戦争しかり、アフガン戦争しかり、イラク戦争しかり。  事情は、中国の側も同じだ。戦争に勝つとは、「土地を占領し、その事実を敵に呑ませること」だ。いくらハイテク兵器の時代になっても、戦いの本質は変わらない。  米中による大戦争が絶対に無いとは言わないが、それならそれなりの予兆があるのだから、ニュースを見る時は気を付けておけばよい。
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トランプ大統領に中国を潰す意思と能力があるのか
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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